2012 Fiscal Year Annual Research Report
低炭素社会の実現に向けたクチコミによるCO2排出抑制行動促進の可能性
Project/Area Number |
23656313
|
Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
高木 朗義 岐阜大学, 工学部, 教授 (30322134)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
倉内 文孝 岐阜大学, 工学部, 教授 (10263104)
北浦 康嗣 法政大学, 社会学部, 准教授 (90565300)
|
Keywords | 低炭素社会 / face to face / CO2排出抑制 / 行動変容 / 進化ゲーム / クチコミ / 公共交通 |
Research Abstract |
CO2排出抑制行動の促進のための方法として,本研究では,クチコミによる個人間の情報交換による情報共有に着目している.クチコミによってCO2排出抑制行動が普及していく様子を表現するに当たり,進化ゲーム理論を適用し,様々な条件下で個人の行動変容に関するシミュレーション分析を繰り返し行い,個人のCO2排出抑制行動がどのように変化していくかを分析した.平成24年度の研究成果は,以下のとおりである. (1)アンケート調査による行動変容モデルの特定化 H23年度で整理した個人のCO2排出抑制行動において影響を及ぼす要因に関するパラメータを,アンケート調査で得られたデータに基づいて推定した.都市部と中山間地におけるCO2排出抑制行動の相違を比較するために,旧長野市内と長野市鬼無里地区を対象とし,前者はWebにて,後者は各戸への訪問ヒアリングにて,様々なCO2排出抑制行動(省エネ行動)における実施状況と取り組みやすさについて,アンケート調査を実施した.これにより,都市部と中山間地のそれぞれの個人の嗜好を考慮した,より現実に近い行動変容モデルを特定化することができた. (2)ケーススタディに基づくCO2排出抑制行動促進策に関する分析 H23年度で整理したCO2排出抑制行動変容に影響を及ぼす要因や条件に基づいて,より具体的なCO2排出抑制行動促進策を検討するために,都市部と中山間地を対象とし,様々な政策オプションを想定したケーススタディを行った.これにより,促進策に関する政策的な示唆を獲得するとともに,効率的かつ効果的で実現性の高い施策を見いだすことができた.
|