2013 Fiscal Year Annual Research Report
繊維補強セメント系複合材料を利用したハニカムパネルの開発に関する研究
Project/Area Number |
23656335
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
西脇 智哉 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (60400529)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
菊田 貴恒 日本工業大学, 工学部, 助教 (20599055)
桐越 一紀 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 技術専門職員 (60240660)
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Keywords | 建築構造・材料 / 繊維補強セメント系材料 / ハニカムパネル / 軽量化 |
Research Abstract |
本申請課題は、平成24年度までを研究期間とする予定として進めてきたが、平成24年度の後半(2013年1月)に入って発想に至った新たな作製方法でのパネル作製について確認するために、期間を延長して研究に取り組んだ。これは、コア部分を小さなピースとして作製し、これを適切に配列してフランジ打設の際に一体化するものである。具体的には、厚さ2mm程度の薄片状の試験体をFRCCにより作製し、これをプレス加工によって曲げ加工を行うことで六角形のハニカムコアとして用いるものである。当然、プレス加工によって薄片状のFRCCにはダメージがでるが、用いるFRCCの極めて大きい靭性能と、申請者らが本研究課題とは独立して従来から取り組んできた自己修復FRCCの技術との組み合わせによって、ハニカムコアとしての形状を得ること自体は可能であることが確認された。また、この加工方法とした場合には、ハニカムコアの各頂点は完全な一体のままとはならないが、このことの影響はハニカムパネル全体への力学特性に対して限定的であることが、解析的な検討からも確認することができた。 この一方で、提案しているプレス成型ではパネル作製に十分な精度を得ることが困難であった。これは、申請予算の関係から簡易な治具のみを作製して、既存の実験機器で加工を行ったことに原因があったものと考えられる。そのため、予定していた実大サイズ(面積1m2程度を目安)を想定したパネル作製を行うことはできなかった。研究期間は終了するが、別途研究資金を確保して今後も本申請課題を完成させるための研究に取り組みたい。
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