2011 Fiscal Year Annual Research Report
レンタサイクルの実証実験と持続可能なソーシャルビジネスモデルの検討
Project/Area Number |
23656362
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
山本 智之 九州大学, 新キャンパス計画推進室, 助教 (10600231)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸居 篤 九州大学, 農学研究院, 助教 (80412451)
横田 雅紀 九州大学, 工学研究院・環境都市部門, 助教 (60432861)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 社会実験 / レンタサイクル / 電動アシスト付き / パーソナル交通 / キャンパス / 移転 |
Research Abstract |
本研究は,都心部から郊外へのキャンパス移転を進めている九州大学を中心とした地域(福岡市西区,糸島市)を対象として,モビリティマネジメント及び電動アシスト付自転車を活用したレンタサイクルの実証実験と,それらを実施する新たな組織による持続可能なソーシャルビジネスモデルの検討を行い,地域のコミュニティ形成の担い手となる新しい組織を構築するとともに,その方法論を構築することを目的として行ったものである。 実証実験としては,キャンパスで活動する学生及び教職員を対象として,キャンパス内の既存の窓口施設にて電動アシスト付き自転車(20台)を無料で貸し出し,利用状況を把握したものであり,平成23年11月24日から平成24年1月31日までを実験期間とし,利用者に対してアンケート調査を行い,利用状況の分析を行った。また,合わせてキャンパス周辺のサイクリングマップや,地域の観光スポット等を紹介するチラシの作成及び配布等の周知活動により積極的な利用を促した。 実験期間中の利用状況及びアンケート調査結果から,キャンパスでの新たなパーソナル交通としての評価や車両への評価が得られたほか,利用者の移動先や利用目的等の把握より,新たなパーソナル交通による利用者の行動範囲の広がりが地域の活性化に寄与する可能性についての知見を得た。 また,実験で得た利用状況分析や他都市の先進事例調査結果から,有償とした場合のソーシャルビジネスモデルの可能性について考察を行い,事業を成立させるためには自治体や地域団体の支援など事業収益を利用料金以外から求めるための仕組みを構築する必要があるとの知見を得た。本研究成果は,大学と地域の連携や郊外地域の新たなパーソナル交通の検討に今後寄与するものと考えている。
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