2011 Fiscal Year Research-status Report
ピエゾ電気を利用した新たなセラミック反応合成場の研究
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23656400
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
柿本 健一 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (40335089)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 圧電体 |
Research Abstract |
本研究は、無鉛圧電セラミックスの表面電荷を合成反応場として新たに利用する新規の液相セラミック合成法を提案することを目的としている。平成23年度はモデル実験としてバイオミメティック形成する骨類似アパタイト結晶の成長過程に与える表面電荷の影響を精密評価した。固相反応法により作製した(Li,Na,K)NbO3(LNKN)系無鉛圧電セラミックス表面を鏡面研磨後、エタノール、蒸留水、アセトンの順で洗浄し、乾燥後にその表面に電荷供給層としてTi層をスパッタ合成し、NaOH水溶液に浸漬した。次に、コロナ放電分極処理し、エレクトレット基材化したのち、疑似体液(SBF)中のin vitro試験に供した。これにより、SBF溶液中でNa+イオンとH3O+イオンの置換が起き、表面にOH基の生成が可能となる。その結果、LNKN基材上の最表面に形成されるチタン酸ナトリウム層を介して非晶質リン酸カルシウム(ACP)水和層が活発生成することを逐次組織観察によって確認した。さらに、反応界面でのイオンチャネルのトラップ機構を調べる目的で、熱刺激電流(TSC)測定を行い、昇温過程で得られた放出電荷密度のピーク分布と熱分析/分光分析結果とを併せて、水酸アパタイトの結晶化過程に果たす電荷の役割を議論開始した。特に、このACPの脱水過程の操作によって、結晶化水酸アパタイトの結晶配向制御が可能との見通しも得た。そこで、表面電荷供給による結晶化反応の開始メカニズムを探った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
概ね計画通りに進捗しており、次年度の研究計画へと順調に推移している。
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Strategy for Future Research Activity |
引き続き、圧電セラミックスの表面電荷の役割を電気特性面から精査する。熱分析/分光分析結果とも併せて、水酸アパタイトの結晶化過程に果たす電荷の役割を明らかにする。さらに、デジタルオシロと強誘電体テスタを用いた超高速パルススイッチング時の電流応答特性を評価し、表面電荷の蓄積量を定量的に推察する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
設備備品としてインキュベータ装置を購入予定としている、他に試薬・材料等の消耗品費と国内旅費および発表費用等の支出を申請書記載通りに予定している。
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Research Products
(1 results)