2013 Fiscal Year Annual Research Report
高保磁力・高耐熱性異方性ナノコンポジット磁石の開発
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23656420
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
杉本 諭 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10171175)
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Keywords | ナノ粒子 / 鉄-コバルト / サマリウムコバルト / ナノコンポジット磁石 / 水素プラズマ金属反応法 / 水素還元 / 溶融塩 |
Research Abstract |
目的:現在最強のNd-Fe-B系磁石では、高保磁力、高耐熱性を得るため、資源リスクの高いDyを添加しなければならない。このためDyを含まない永久磁石の開発が切望されている。一方、ソフト磁性相とハード磁性相とをナノサイズで複合化させて高磁気特性を狙うナノコンポジット磁石は長年唱えられているが、高い磁気特性が未だに得られていない。本研究では、水素プラズマ金属反応法、溶融塩の水素還元法ならびに高エネルギーボールミルを用いてナノコンポジット磁石用のソフト磁性Fe-Co系とハード磁性高保磁力Sm-Co系ナノ粒子の作製を行い、粒径および磁気特性を調査した。 実験方法:高周波溶解でFe-CoまたはSmCo5合金を作製し,水素プラズマ金属反応法を用いてナノ粒子の作製を試みた。溶融塩の水素還元法によるFe-Coの作製では、原料としてそれぞれの硝酸塩を用い水素還元した。SmCo5合金では、高エネルギーボールミルでの粉砕も行った。磁気特性を振動式磁力計(VSM)で測定し,組織を走査電子顕微鏡(SEM)で観察した。 結果と考察:(1)FeCo:溶融塩の水素還元法により平均粒径が64 nm、飽和磁化が208 Am2kg-1のFe-Co系ナノ粒子が作製できた。水素プラズマ金属反応法では、水素ガス分圧の調整により粒径82 nm以下のFe-Co系ナノ粒子の作製に成功し、その飽和磁化も220~232 Am2kg-1と既存方法より高い値が得られた。(2)Sm-Co:高エネルギーボールミルで粉砕条件を制御することにより、従来報告よりもうすくかつ分布もせまく、さらにHc = 1.97 MAm-1と高保磁力なSm-Co系ナノ粒子が得られた。また、水素プラズマ金属反応法でも、保磁力が0.65~1.03 MAm-1で、平均粒径が48~63 nmの球形粒子が得られ、82 nm以下のナノ粒子では現在最も高い保磁力となった。
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Research Products
(1 results)