2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23656437
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
足立 吉隆 鹿児島大学, 理工学研究科, 教授 (90370311)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中田 伸生 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (50380580)
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Keywords | ひずみ分配 / 3D4D / デジタル画像相関法 / Wilkinson法 / 中性子線回折 / スケールブリッジング |
Research Abstract |
各スケールレベルでのひずみ測定を行い、マクロからナノまでのひずみの階層性について検討した。対象はフェライトーマルテンサイト二相組織鋼(DP鋼)あるいはパーライト鋼とした。中性子線回折では、フェライト、マルテンサイト間で弾性ひずみ(応力)が分配していることがは明らかとなった。EBSD-Wilkinson法では、フェライト粒間でも弾性ひずみ(応力)が分配していることが分かった。したがって、DP鋼では相関、および粒間で弾性ひずみが分配していることが明らかとなった。フェライト相が担う応力は、硬質相マルテンサイトによってフェライト相が囲まれているかどうかで(その評価は全自動逐次研磨装置を使った3D観察)、大きく変わることが示唆された。さらに、デジタル画像相関法(DIC)により、塑性泉がフェライト相に集中していること、一部のマルテンサイトにも塑性ひずみが集中している部分があることが明らかとなった。硬質マルテンサイトであるにもかかわらず、塑性ひずみが集中している部分は、マルテンサイトがくびれていることが3D観察により判明した。 このように、3D観察と、階層的ひずみ解析を組み合わせることにより、ひずみが組織中でどのように分配しているのかを明らかにする目途が立った。
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