2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23656466
|
Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
津守 不二夫 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (10343237)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
桐原 聡秀 大阪大学, 接合科学研究所, 准教授 (40362587)
三浦 秀士 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (30117254)
姜 賢求 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (30599981)
|
Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
|
Keywords | 微細加工 / MEMS / フォトニックデバイス / 磁性粒子 / ナノインプリント / エラストマ |
Research Abstract |
フォトニックデバイスは利用する光の波長サイズの格子を有する,いわゆる人工結晶であり,近年,さまざまな応用研究が進んでいる.従来の研究では「構造の固定された」デバイスを利用していた.本研究では結晶構造が自己組織的に「ダイナミックに変化する」フォトニックデバイスを作製し,可変長デバイスとしてさらなる応用分野を開拓することを狙っている.本年度,まず微細化に向けて微粒子の樹脂(エラストマー)中の分散調整から研究を開始した.ナノ磁性粒子としてマグネタイト粉末材料を用意し,シリコーンゴム材料であるPDMS(Polydimethylesiloxane)に分散させる.溶媒材料の調整と超音波処理を用い作製した資料は,ミクロトームでスライスし,AFM(原子間力顕微鏡)測定を行うことにより,良好な分散特性を示していることを確認した.また,粒子を含有する樹脂を加工するために,ナノインプリント法を応用した.セラミックス粒子を分散した樹脂材料をシングルマイクロオーダーで問題無く加工できた.さらに,磁性粒子の磁場中での挙動を解析的に取り扱うため,有限要素法または個別要素法を用いた2種類の解析システムの開発を開始した.前者においては磁気エネルギ評価を行うことが可能であり,最終的に磁気的に安定な構造がどのようなものであるかを見出すことが可能である.後者においては,要素間の磁気的相互作用を直接的に取り扱うことができ,これを用い,周期的に配置した微細構造群の制御法を設計することが可能となる.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
粒子分散樹脂調整,構造作製,磁場中挙動解析,それぞれについて一定の進捗があった.
|
Strategy for Future Research Activity |
構造のさらなる微細化,さらなるハイアスペクト比構造の作製,が今後の主な課題である.粒子分散状態の改善に加え,サブミクロンの鋳型構造を用意し実験を進める.また,解析システムの開発を続け,必要な周期構造の変化を得ることができる構造設計システムとして利用できるよう完成させる.
|
Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当該年度においては微細化のためのモールドの購入および真空ユニット等購入を検討していた.実験の工夫により,これらを購入せずともある程度の微細化が可能となった.次年度はこれらを利用した微細化を検討する.また,粒子分散状況の改善および作製構造間の相互作用の評価を行うため,ゼータ電位計を導入する.また,微細ハイアスペクト比構造を作製するためのマイクロモールドの購入費用に研究費を充てる予定である.
|