2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23656473
|
Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
北村 信也 東北大学, 多元物質科学研究所, 教授 (80400422)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸岡 伸洋 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (40431473)
|
Keywords | 鉄鋼製錬 / メタルエマルジョン / 化学工学 / 高速製錬 / その場観察 / 反応界面積 / 粒度分布 / 溶融塩 |
Research Abstract |
鉄鋼精錬はエネルギー多消費プロセスで、さらに副産物として大量生成するスラグが環境問題を引き起こす。この解決には、最低量のスラグで短時間処理するプロセス開発が必要である。反応速度向上には反応界面積の抜本的拡大が重要で、本研究ではメタルエマルジョンに着眼し、スラグ中に溶鉄微粒子を懸濁させる条件の解明を目的とした。具体的にはエマルジョン生成能のガス流量および各種物性値の寄与・高速度カメラでの生成挙動観察を検討した。 実験では電気炉で低融点金属および溶融塩を溶解・ガス攪拌し、採取した溶融塩からメタル粒子を抽出し、懸濁量を評価した。メタル相にAl,Sn,Pb、スラグ相に塩化物系溶融塩を用い、各系におけるガス流量の影響を明らかにした。Sn系は流量増加とともに増加するのに対し、Al, Pb系は300~500mL/minで極大値を持つ傾向を示した。この違いはメタル-溶融塩相界面気泡時のメタル粒子生成挙動の違いに起因すると考えられるため、高速度カメラで界面を観察し、その挙動は3種に分類された。Mode Aは、上昇気泡がメタル-溶融塩界面通過時界面に滞留し、破泡時にメタル滴が生成した。Mode Bは、気泡が界面に停滞せずメタルとともに上昇後破泡し液滴を生成した。Mode CはMode Bの破泡前に次の気泡が到達することで押し上げられ、溶融塩相最上部に達し、気相に突出して崩壊した。これらのModeは系・ガス流量により頻度が異なり、Al系:低ガス流量→ModeA,B、高ガス流量→ModeC、Pb系:低ガス流量→ModeA、高ガス流量→ModeB、Sn系:全流量→ModeAが主であった。この結果をエマルジョン量と比較すると、エマルジョン生成にはModeAまたはBが有効で、破泡時にメタル膜が十分薄いことが重要であることが判明し、各モード頻度でエマルジョン生成速度を整理した経験式を提案した。
|
-
[Journal Article] Influence of Bottom Bubbling Rate on Formation of Metal Emulsion in Al-Cu alloy and Molten Salt System2012
Author(s)
Song, D.-Y., Maruoka, N., Gupta, G.S., Shibata, H., Kitamura, S.-Y., Sasaki, N., Ogawa, Y., Matsuo, M.
-
Journal Title
ISIJ International
Volume: 52巻
Pages: 1018-1025
DOI
Peer Reviewed
-
[Journal Article] Modeling of Ascending/Descending Velocity of Metal Droplet Emulsified on Pb-Salt System2012
Author(s)
Song, D.-Y., Maruoka, N., Gupta, G.S., Shibata, H., Kitamura, S.-Y., Kamble, S.
-
Journal Title
Metallurgical and Materials Transactions B
Volume: 43B
Pages: 973-983
DOI
Peer Reviewed
-
-
-