2011 Fiscal Year Research-status Report
世界初のテフロン可溶性溶媒の開発と製膜プロセスへの応用
Project/Area Number |
23656491
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
丸山 達生 神戸大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (30346811)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | イオン液体 / 膜 / テフロン / PTFE / 可溶化 |
Research Abstract |
我々は、PTFEを溶かす目的に特化した溶媒を人工的に作り出すことを考案した。ここでは分子デザイン可能な溶媒として、ここ10年注目を集めているイオン液体を用いた。イオン液体は、有機カチオンと有機あるいは無機アニオンからなる常温で液体の"塩"であり、物性を人工的に制御しやすいこと、揮発性がほとんどないこと、高温(~200度)でも化学的に安定であること、様々な物質を溶解するよう設計可能であること、などの特徴を有する。PTFEを溶解させるためには、フッ素を高含有し、なおかつ高温でも揮発性を示ささない溶媒が適していると考えた。そこで我々は、本研究でパーフルオロカーボン鎖を有するイオン液体を新規に合成し、PTFEの可溶化を目指している。実際に、イミダゾリウム系イオン液体で、有機カチオンにパーフルオロカーボン鎖(CF3(CF)6CH2CH2-)を導入し、またアニオンにフッ素を高含有するTFSA(bis(trifluoromethanesulfonyl)amide)からなるイオン液体の合成に成功した。このイオン液体が250℃程度まで安定であることを確認した。PTFE粉末をこのイオン液体に5wt%程度になるように添加し、250℃まで加温した。膨潤らしきものは観察されたが、完全な溶解には至らなかった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
フッ素高含有のイオン液体の合成方法がほぼ確立しつつあるので、一年間の達成度としては予定通りである。
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Strategy for Future Research Activity |
各種、フッ素高含有イオン液体を合成し、PTFEの溶解性を検討していく。溶解するイオン液体を発見した後は、PTFEの製膜など加工溶剤として利用可能であるかを検証する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
備品(真空ポンプ一台) 30万円実験消耗品(濾紙、ガラス器具等) 50万円試薬・溶剤 60万円委託費(分析費外注) 20万円旅費(学会参加等) 20万円
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