2011 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
23656505
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
西山 憲和 大阪大学, 基礎工学研究科, 教授 (10283730)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 酸化亜鉛 / 水熱合成 / 太陽電池 / 透明電極 |
Research Abstract |
次世代導電性透明薄膜および太陽電池として、酸化亜鉛の応用に期待が高まっており、これまでに多くの合成例が報告されている。しかしながら、種結晶を形成させるために高温での前処理を必要とするものや、スパッタリング法など、スケールアップが困難な手法が多い。高温合成では、基板の耐熱性が要求されるため、より広い用途に応用するためには低温で合成可能な手法を開発する必要ある。本研究では、100ºC以下の低温で比較的簡便な水熱合成法により、酸化亜鉛系ナノロッド薄膜を合成する手法を開発した。本年度は、本手法における核生成・結晶成長メカニズムを解明し、それを基にナノロッドの径・長さの制御手法を確立した。酸化亜鉛ナノロッド成長後、XAFS測定の時間変化より、反応開始後20分から酸化亜鉛が合成されていることを確認した。酸化亜鉛に由来するピークが現れると同時に、種層として用いた亜鉛/界面活性剤複合体に由来するピークが徐々に消失したことから、種層に含まれる亜鉛種を結晶核となり酸化亜鉛ナノロッドが成長していると思われる。酸化亜鉛の成長は反応開始から一定の時間で止まることから、溶液の熱履歴が反応停止に関係しているものと思われる。また、反応溶液を連続供給することにより、アスペクト比の大きいナノロッドを合成することができた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
次年度に予定していた原料連続供給法により酸化亜鉛ナノロッドの長さを変えることができた。また、当初の目標であった種層の構造と役割を明らかにすることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
酸化亜鉛の形態制御について、ナノロッド薄膜の合成手法はある程度確立できた。今後、一体化膜の合成手法について検討を行っていく。また、膜の導電性向上のため、異種元素導入酸化亜鉛薄膜の合成に取り組む。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
酸化亜鉛の形態制御について、ナノロッド薄膜の合成手法はある程度確立できた。今後、一体化膜の合成手法について検討を行っていく。また、膜の導電性向上のため、異種元素導入酸化亜鉛薄膜の合成に取り組む。
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