2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23656518
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山口 哲志 東京大学, 先端科学技術研究センター, 講師 (80398106)
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Keywords | 蛍光標識 / 酵素 / ペプチド / トリプトファンジッパー / 細胞 / 細胞内導入 |
Research Abstract |
細胞内蛋白質の蛍光標識技術は、細胞内での蛋白質の動態や相互作用を可視化する技術として期待されている。しかし、細胞内には多種の蛋白質が高濃度に共存しており、対象蛋白質の特異的な標識は極めて困難である。また、未反応のラベル化剤の除去も難しく、標識してもバックグランド蛍光が高すぎて可視化できないという問題もある。そこで、本研究では、酵素を用いて特異的に標識が可能であり、また、標識されて初めて蛍光を発するようなタグ配列-蛍光ラベル化剤ペアの開発を目的とした研究を行った。昨年度までに、Sortase A(SrtA)による連結反応後に3倍近く蛍光が増大するタグ-ラベル化剤ペアの開発に成功した。本年度は、細胞内でのラべリングを行うために、細胞内でSrtAによる連結反応を行う方法の開発を行った。まず、哺乳類細胞内の低カルシウムイオン濃度環境下でも反応が進行するように、化膿連鎖球菌由来のSrtA(SpSrtA)を用いることにした。このSpSrtAに、細胞膜透過性が報告されている数種類のペプチドを融合して発現し、蛍光標識して細胞内への導入を試みたが、ほとんどのSpSrtAが細胞内のエンドソームに捕捉され、細胞質中には送達することが出来なかった。そこで、市販のタンパク質導入試薬(Bioporter)を混ぜて培養細胞(HEK293T細胞)にかけたところ、比較的細胞質に移行している様子が共焦点蛍光顕微鏡観察によって確認された。さらに、緑色蛍光タンパク質(EGFP)の両末端にSrtAの基質配列を修飾した基質EGFPの発現系を構築し、基質EGFPを発現した細胞に、上記の方法でSpSrtAを導入した。その結果、細胞内でSrtAによる連結反応が進行することがライセートのウェスタンブロッティング解析により確認され、SrtA反応の時間やSrtAの導入量によって反応をある程度コントロールできることも確認された。
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Research Products
(5 results)