2012 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子発現制御によるブロック共重合ポリエステル微生物合成への挑戦
Project/Area Number |
23656521
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
福居 俊昭 東京工業大学, 生命理工学研究科, 准教授 (80271542)
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Keywords | 微生物 / 生分解性プラスチック / ポリヒドロキシアルカン酸 / 発現制御 |
Research Abstract |
微生物が蓄積するポリヒドロキシアルカン酸(PHA)は環境低負荷型バイオプラスチックとして期待されているが、実用化のためには物性改善が必要である。複数モノマーがそれぞれ長い連鎖となったブロック共重合体はホモポリマーやランダム共重合体とは異なる高次構造や力学的性質を示すことが知られている。そこで本研究では合成生物学的手法を用いたPHA生合成遺伝子の高度発現制御によって、従来にないPHAブロック共重合体の微生物合成を目指した。 周期振動発現によりブロック共重合体を生合成するシステムの構築のため、まず宿主としてEscherichia coliを用いたモノマー供給経路の確立について検討した。今年度はジオールヒドラターゼおよび3-ヒドロキシプロピオンアルデヒド脱水素酵素によるグリセロールを炭素源としたポリ(3-ヒドロキシプロピオン酸)[P(3HP)]生合成を確立し、さらにポリ(3-ヒドロキシブタン酸)[P(3HB)]生合成系と組み合わせることでP(3HB-co-3HP)共重合体が生合成可能であることを示した。今後、各モノマー供給経路に周期振動発現系の導入を図る。また、同様にEscherichia coliを宿主とし、長鎖脂肪酸を炭素源として、3HBユニットと3-ヒドロキシヘキサン酸ユニットを供給する経路への周期振動発現系の導入を新たに設計し、発現ベクターおよび組換え株を作製した。現在、作製した組換え株によるPHA生合成を行っており、その蓄積ポリマーの構造について解析する。
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Research Products
(1 results)