2012 Fiscal Year Annual Research Report
新規スクリーニングシステムによるアミロイド毒性変換技術の開発
Project/Area Number |
23656525
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
島内 寿徳 岡山大学, 環境生命科学研究科, 准教授 (10335383)
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Keywords | メンブレン・ストレスバイオテクノロジー / メンブレノーム / アミロイド / LIPOzyme / 細胞毒性 |
Research Abstract |
アミロイドは生体膜上で増殖し,細胞毒性を誘導する.しかし,生体膜上で形成したアミロイドの増殖・毒性発現を防ぐ手段はない.本研究では,リポソームによるアミロイドの毒性変換技術(低毒性化・無毒化)の開発にチャレンジする.そこで,平成23年度では,単純にアミロイドの毒性変換を狙う.平成24年度では,アミロイド毒性ならびに周辺環境の改善も狙う研究計画である.平成24年度では,以下の3項目に分けて検討を進め,所定の成果を得た. 1.アミロイド毒性変換のためのLIPOzyme開発. アルデヒド型脂質を含むリポソームがアミロイドの分解活性の向上に有利である事を示した.さらに,このリポソームによるアミロイド分解活性を誘導するLIPOzymeを調製可能である事も示された. 2. LIPOzymeの細胞毒性の検討.LIPOzmeや得られたアミロイド断片は低毒性である事が分かった. 3. 上記LIPOzymeにより毒性の高いアミロイド多形を毒性の低い多形に変換する事に成功した. 以上より,平成23~24年度における成果を総括した.ライブラリーからアミロイドの毒性変換が可能な新規な脂質組成のリポソームを選抜でき,アミロイド形成阻害/分解活性を誘導可能なLIPOzymeの調製に成功し,アミロイドの毒性を低減するプロセスの構築への道筋をつける事に成功した.これらはアミロイドの周辺環境の改善につながる重要な要素技術である.
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Research Products
(16 results)