2011 Fiscal Year Research-status Report
ひずみ計測をもとにした外力、構造応答の逆解析に関する研究
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23656551
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
吉川 孝男 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50380572)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
前田 正広 九州大学, 工学(系)研究科(研究院), 助教 (70173713)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | 逆解析 / 外力 / 構造応答 / ひずみ計測 |
Research Abstract |
船舶の強度設計においては、荷重評価、構造応答解析、強度評価が重要な要素である。このうち荷重の推定に関しては、例えば、荷役時にバケットが内底板に衝突する際の荷重や、青浪の甲板への打ち込みやスラミングやスロッシングなどによる衝撃荷重などは、その大きさ、作用時間、頻度などが十分な精度で評価できているとは言い難い。これらの荷重を評価するために衝突解析や流体構造連成解析などの数値計算が用いられることがあるが、今なお、解析手法も含めて多くの研究課題があるのが現状である。そこで本研究では、衝撃的な荷重を数値計算によって直接に求めるのではなく、ひずみや加速度などの計測値から逆解析して求め、求めた荷重を用いて構造応答を評価し、強度評価につなげる手法の構築を試みている。 今年度は、衝撃荷重を受けた構造のひずみの時刻歴計測結果から、衝撃荷重の作用位置、力積、作用時間などを逆解析する手法を構築した。この際、ひずみ計測誤差、設計図面と実際の構造寸法との違いによって生じる推定誤差を最小化する方法についても検討した。さらに推定した荷重から、ひずみを計測していない箇所での応力履歴を推定した。簡単な梁モデルが衝撃荷重を受ける場合について、荷重、および構造応答の逆解析が精度行く実施できることを示した。なお、今年度は数値計算で得られた仮想的なひずみの時刻歴計測結果から逆解析を実施したが、来年度は試験を実施し、ひずみの時刻歴データを取得し、その計測データから逆解析を実施する予定である。また、移動衝撃荷重の逆解析についても検討を実施している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
衝撃外力評価に関して、FEM計算で求めた仮想的なひずみ計測結果から、外力の作用位置、および作用時間を逆解析する手法を構築するなど、所定の研究実施項目を予定通り、実施できている。
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Strategy for Future Research Activity |
平成23年度に構築した衝撃荷重の推定手法の精度について検証を行うために、振り子型の衝撃試験装置を用いて、補強パネル構造に衝撃的な荷重を作用させた試験を行い、計測ひずみを用いて、衝撃荷重の作用位置と力積などを推定し、さらに、計測点以外の位置での応力値を推定する。合わせて、衝撃荷重の時間変化や変位の時刻歴、さらには、応力を推定した位置での実際のひずみ計測結果との比較を行い、構築した手法の妥当性を検証する。また、波浪荷重の推定手法の構築については、波浪下での船体各位置でのひずみ計測結果から、波周波数ごとの波の振幅、位相、波向きなどを逆算し、逆算した波情報から、船体運動を求め、さらに船体各部の発生ひずみの時刻歴を推定する方法について検討する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
衝撃応答の逆解析手法検証のための衝撃応答試験体の製作ならびに試験実施のための消耗品など;252千円試験時の変位を計測するためのレーザー変位計の購入;360千円研究調査旅費;138千円試験計測要員のための人件費;50千円ソフトレンタル費など;300千円
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