2012 Fiscal Year Annual Research Report
強い重力場を用いた新しい超臨界有機リサイクル装置の開発
Project/Area Number |
23656571
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
真下 茂 熊本大学, 衝撃・極限環境研究センター, 教授 (90128314)
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Keywords | 超臨界 / 強い重力場 / 有機サイクル |
Research Abstract |
本研究は強い重力場下の分解反応と超臨界流体の無触媒の化学反応性に着目し、相乗効果により経済性、汎用性の高い革新的な有機リサイクルプロセスの開発をめざすそうとするものである。そのために、メタノールの超臨界状態の6.1 MPa以上の圧力、241℃以上の温度で10万G以上の重力場を発生できる高温超遠心機を開発する。この装置では開放型の反応容器とする。 本装置では、動力に高速電気モータを用い、軸受にはオイルミスト方式の高速型を用いる。ロータ内径は100 mm、最大50,000 rpmで14万Gの重力場を発生させ、最低エチルアルコールの超臨界状態の発生をめざす。装置の根幹となるロータは、動力軸が下方にあり、上方の中心軸に細い穴があり、その中心部に試料供給管から材料が供給され、遠心部に試料が充満し遠心力により両側に移動し、回転により重力場とそれによる圧力が発生させるように設計した。高周波加熱で加熱することにより、円周部分で超臨界状態を実現する。材料がさらに供給されると試料供給管の周りを通って超臨界処理した試料が溢れ出て、試料排出口から排出される構造である。その結果、バルブなどで密閉することなく、材料を連続的に超臨界処理することが可能になる。 平成24年度までに高速回転駆動装置と上記の内径100 mmのSUS製のロータを製作した。これまでに、42,000 rpmの高速回転を実現している。これはアルコールで10万Gの重力場で6.3 MPaの圧力の高圧重力場の発生に相当し、超臨界圧力を越えている。従って、これまでに遠心力を用いた超臨界発生装置の開発にメドを立てることができたと考えている。また、既設の高温超遠心機を用いて超重力場下の化学反応、構造変化の研究も推進した。今後、回転速度を50,000 rpm以上まで上げながら、実際にエチルアルコール、水を用いた超臨界実験を行う予定である。
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[Presentation] 強い重力場を使った機能熱電傾斜材料の作製2012
Author(s)
Januszko Kamila, Wojciechowski Krzysztof, Zybala Rafal, 緒方裕大, 真下茂
Organizer
日本マイクログラビティ応用学会第27学術講演会
Place of Presentation
さいたま市 芝浦工業大学豊洲キャンパス
Year and Date
20121127-20121129