2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23656584
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Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
柳田 健之 九州工業大学, 若手研究者フロンティア研究アカデミー, 准教授 (20517669)
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Keywords | 放射線・X線・粒子線 / 先端機能デバイス / セラミックス |
Research Abstract |
核医学、資源探査、素粒子物理、セキュリティ、物流計測など広汎な応用範囲を持つ放射線検出器は、一般にシンチレータと、蛍光を受ける受光素子 (光電子増倍管:PMT、Si半導体検出器:Si-PD) とから構成されており、最終製品の性能を決定する部位となっている。近年ではシンチレータとしてハロゲン化物を用いる研究が盛んであり、本研究の目標は発光量 100000 ph/MeV、エネルギー分解能 3% 以内 (662 keV) の新規シンチレータの創出である。本年度は主に Tl 添加 CsI をベースにした系の検討を行った。 Tl 添加 CsI 自体の発見は半世紀前に遡り、本研究においても Bi3+ の共添加で大幅なシンチレーション特性の向上が発見されているなど、まだ改良の余地が大きなシンチレータである。また一般にハロゲン化物は潮解性が激しいが、CsI ベースの材料は、ほとんど潮解性がなく、実用上の観点からは好ましい。無添加 Cs2ZnCl4 結晶からは、数ナノ秒の高速なシンチレーションを計測することができた。発光量は 1000 ph/MeV 程度と、本研究で主眼とした値よりは小さいが、発光波長も近紫外域であるため、BaF2 代替としての利用が見込まれる。発光量の観点からは、CsCuCl3 結晶など、Cs と遷移金属ベースのものに Tl+ を添加したものが大きく、40000-50000 ph/MeV の値を示した。しかしながら結果として、初年度に発見した CsBa2I5 系には及ばなかった。
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Research Products
(11 results)
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[Journal Article] Study of the correlation of scintillation decay and emission wavelength2013
Author(s)
T. Yanagida, Y. Fujimoto, A. Yamaji, N. Kawaguchi, K. Kamada, D. Totsuka, K. Fukuda, K. Yamanoi, R. Nishi, S. Kurosawa, T. Shimizu, N. Sarukura
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Journal Title
Radiation Measurements
Volume: 55
Pages: 99-102
DOI
Peer Reviewed
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