2011 Fiscal Year Research-status Report
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23657039
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山田 隆 広島大学, 先端物質科学研究科, 教授 (40230461)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤江 誠 広島大学, 先端物質科学研究科, 准教授 (20274110)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 植物生理学 |
Research Abstract |
当初の目標・計画通り、クロレラNC64A株ゲノムに検出した鞭毛関連遺伝子103個、減数分裂関連遺伝子4個、に加えて対照としてハウスキーピング遺伝子22個(含植物ホルモン関係遺伝子群、キチン分解関連遺伝子群等)を設定し、各遺伝子について10~15カ所、23~25 塩基の配列を設計しDNAマイクロアレイを作成した。遺伝子発現誘導条件としては、(1)窒素源飢餓処理(12 h, 48h),(2)乾燥条件処理(0.1 mM アブシジン酸処理6h, 40h),(3)低温処理(4C, 6h)を行い、クロレラ細胞より全RNAを抽出しcDNA標識化した。対照としては通常培養条件下、対数増殖期の細胞より全DNAを抽出し同様に標識した。これらプローブを用いて、DNAマイクロアレイ解析を行った結果、対照と比べて誘導条件下で有意に高発現する2つの鞭毛関連遺伝子を検出した。この2つの遺伝子の検出は極めて重要で、今後これら遺伝子の発現を指標により簡便なqRT-PCR法等を用いて鞭毛形成誘導条件を追究する事が可能となった。これら遺伝子の発現を最適化する条件下で、他の鞭毛関連遺伝子、減数分裂関連遺伝子等の発現を解析でき、さらに生理的変化、細胞構造変化、細胞表面変化等を詳細に調べることができる。方法は、微分干渉顕微鏡観察、電子顕微鏡観察(透過型、走査型)、特殊鞭毛抗体を用いた蛍光顕微鏡観察、免疫電顕等を行うことができる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の目標・計画に従いDNAマイクロアレイ解析を行った結果、対照と比べて誘導条件下で有意に高発現する2つの鞭毛関連遺伝子を検出した。この2つの遺伝子の検出は極めて重要で、今後これら遺伝子の発現を指標により簡便なqRT-PCR法等を用いて鞭毛形成誘導条件を追究する事が可能となった。鞭毛誘導条件として(1)アルカリ処理、(2)塩ストレス、(3)光ストレス、(4)ウイルス感染については、DNAマイクロアレイ解析コストの都合から行わなかったが、これらは2つの遺伝子を対象としたqRT-PCR解析により容易に検討することができる。さらに、クロレラが生育する多様な自然環境の諸条件についても幅広く検討解析する道が開けた。
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Strategy for Future Research Activity |
当初の目標・計画に従い、検出した2つの遺伝子を指標に、今後簡便なqRT-PCR法等を用いて鞭毛形成誘導条件を追究する。鞭毛誘導条件として(1)アルカリ処理、(2)塩ストレス、(3)光ストレス、(4)ウイルス感染に加えて、クロレラが生育する多様な自然環境の諸条件についても幅広く検討解析する。これら2つの遺伝子の発現を最適化する条件下で、他の鞭毛関連遺伝子、減数分裂関連遺伝子等の発現をqRT-PCR法で定量評価する。さらに生理的変化、細胞構造変化、細胞表面変化等を詳細に調べる。方法は、微分干渉顕微鏡観察、電子顕微鏡観察(透過型、走査型)、特殊鞭毛抗体を用いた蛍光顕微鏡観察、免疫電顕等を行う。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
補助金額130万円のうち、消耗品費110万円(うち10万円は分担者藤江誠に配分),その他20万円(施設機器使用料、10万円、論文投稿料10万円)の使用予定である。消耗品費内訳は試薬酵素類80万円、PCRプライマー10万円、プラスチック器具10万円、ガラス器具10万円である。
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Research Products
(4 results)