2012 Fiscal Year Annual Research Report
赤外レーザー照射に伴う細胞の温度変化を蛍光タンパク質で捉える
Project/Area Number |
23657109
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Research Institution | National Institute for Basic Biology |
Principal Investigator |
亀井 保博 基礎生物学研究所, 生物機能解析センター, 特任准教授 (70372563)
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Keywords | バイオイメージング / 遺伝子発現 / 蛍光タンパク質 / 赤外レーザー |
Research Abstract |
細胞系譜や、遺伝子機能の解析を生体内で行うためのツールとして赤外線照射による遺伝子発現誘導法がある。熱ショックプロモーター下流に発現させたい遺伝子のコード領域を持つトランスジェニック生物の細胞に赤外線をあてて温め、目的遺伝子を発現させる。しかし、加熱し過ぎると細胞にダメージを与えるので、細胞の温度が計測できればより効率良く研究が行える。そこで細胞の温度を計測できる蛍光タンパク質を開発し、顕微鏡下で生体内の温度計測する系を開発することを目的に課題を遂行した。23年度には様々な蛍光タンパク質から温度計測に向くものを選定するため蛍光タンパク質研究の専門家に相談したところ、すでにその候補タンパク質があるとのことでコンストラクトをもらい、実測データをもとにして議論を行い、温度計測に使用できると判断した。24年度は(1)その候補タンパク質について蛍光分光光度計等で温度特性を評価した。原理的なことや詳細は特許等に関わるためここでは報告できないが、定量的に評価できるプローブの開発に成功した。実際にこれを大腸菌・培養細胞、そしてメダカトランスジェニック系統の樹立を行っている。(2)プローブ評価用IR-LEGO顕微鏡構築により温度感受性プローブの評価を行う予定であったが、一部に特注対物レンズなど納期がぎりぎりになった物があったため、期間終了時点やっと顕微鏡の構築が90%完了した状態である。今後実験方法の項目で記した評価実験を開始する。(3)IR-LEGO法の有効性を広く知ってもらうため生物学的応用研究を、東京大学などと共同研究を行い、Nat. Commun.誌など数誌の論文に掲載された。 本研究課題はまだ完成していないが、今後生物学で様々な使われ方をすると考えられるIR-LEGOがさらに使いやすい技術となり、様々な知見を生みだすものと考えている。
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Research Products
(9 results)
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[Journal Article] Controlled Cre/loxP site-specific Recombination in the Developing Brain in Medaka fish, Oryzias latipes.2013
Author(s)
Okuyama T, Isoe Y, Hoki M, Suehiro Y, Yamagishi G, Naruse K, Kinoshita M, Kamei Y, Shimizu A, Kubo T and Takeuchi H.
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Journal Title
PLoS One
Volume: in press
Pages: in press
Peer Reviewed
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