2013 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23657144
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
高木 新 名古屋大学, 理学(系)研究科(研究院), 准教授 (90171420)
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Keywords | 分化運命決定 / 転写因子 / 線虫C. elegans |
Research Abstract |
iPS細胞作成(文献1)に代表されるようにほ乳類培養細胞では細胞の運命決定・分化を遺伝子発現操作によって人工的に変更することが可能となった。この分野の長足の進歩に鑑み、本研究では分化・運命決定の安定性維持機構解明のための動物生体を利用した新規実験系の樹立を目指して、C. elegans個体内での細胞運命転換・分化転換・脱分化誘導を試みた。 hlh-3, hlh-6, hlh-14; ceh-6, unc-86; ekl-2; hlh-2)を幼虫で同時発現させて、異所的な神経細胞の分化が誘導されることを観察した。 さらに、これら6因子のうち、hlh-14; hlh-2の2因子だけの共発現で異所的な神経細胞の分化が誘導された。さらに、本年度、hlh-4; hlh-2の2因子だけの共発現でも、同様に異所的神経細胞分化誘導を確認した。一方、hlh-6はhlh-14, hlh-4と同様に哺乳類Ascl1の線虫ホモログであるが、hlh-6, hlh-4の共発現では異所的神経細胞は生じなかった。今後使用したhlh-6が本当に機能を維持しているかどうかを検討する予定である。 一方、異所的神経細胞の起源として、これまでの実験から体表の表皮細胞が候補となっていた。この点を確定するために新たなマーカーとして、LX963: ELM::GFP egg laying muscles specific marker, MH1317: egl-13::gfp pi cell marker , OH7310: cog-1::GFP dorsal uterine cell marker を用いた系統を作製し、現在解析中である。
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