• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2012 Fiscal Year Research-status Report

カルシウムイオン流入抑制によるニホンナシ形質転換系の開発

Research Project

Project/Area Number 23658036
Research Institution独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構

Principal Investigator

中島 育子  独立行政法人農業・食品産業技術総合研究機構, 果樹研究所栽培・流通利用研究領域, 主任研究員 (80355362)

Keywordsニホンナシ / 形質転換 / 子葉 / 超音波処理
Research Abstract

ニホンナシではこれまで形質転換系が確立されていなかった。そこで、ニホンナシ4品種(‘安下庄支那梨’、‘伯帝竜’、‘幸水’、‘なつしずく’)およびニホンナシ雑種1品種(‘二宮’)の完熟種子由来子葉を材料として、アグロバクテリウム感染の効率化を目指した。アグロバクテリウム感染時にオキシダティブバーストを抑制するためにカルシウムキレート剤を用いたり、あるいは物理的に細胞壁に傷を付けるために超音波処理を行うなどの検討を行ったところ、ニホンナシ‘安下庄支那梨’完熟種子由来子葉の両処理を行った処理区から1個体の形質転換体が得られた。そこで形質転換のさらなる効率化のため、子葉からの再分化効率の高いことを明らかにしたニホンナシ‘今村秋’の子葉を材料として、子葉の発育ステージに沿ってアグロバクテリウムの感染実験を行った。ブドウ由来のmyb遺伝子を導入し、myb遺伝子よる組織の赤い着色によって形質転換のスクリーニングを行ったところ、完熟あるいは完熟に近い種子を材料として用いる方が良いことが明らかとなり、赤い着色の認められるシュートが得られた。これらの結果をあわせると、ニホンナシにおいて低率ではあるものの複数個体の形質転換シュートを得ることができた。これまでの実験で、選抜培養中にアグロバクテリウムのオーバーグロースによる子葉の枯死が多いことを観察していた。そのため、今年度除菌効果の高い抗生物質の検討を予定していたが、培養作業部屋のフィルターの不具合により培養実験に支障を来し、期間延長申請が認められたため、次年度検討を行う。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

今年度予定していた、除菌効果の高い抗生物質を用いたアグロバクテリウムのオーバーグロース防止による形質転換効率の効率化に関しては、培養作業部屋のフィルターの不具合により培養実験に支障を来したため、期間延長申請を行い、次年度検討を行うことで承認を得ている。

Strategy for Future Research Activity

今年度予定していた、除菌効果の高い抗生物質を用いたアグロバクテリウムのオーバーグロース防止による形質転換効率の効率化に関しては、培養作業部屋のフィルターの不具合により培養実験に支障を来したため、次年度検討を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

平成23年度に実験を行った段階でアグロバクテリウムのオーバーグロースによる枯死が多いことが分かり、平成24年度は除菌効果の高い抗生物質について検討を始めていたが、培養作業部屋のフィルターの不具合により、培養実験に支障を来した。今年度末ころに修理が完了したため、次年度は平成24年度に計画していた抗生物質についての検討を行い、形質転換の効率化を目指す。未使用額はその経費に充てることとしたい。

  • Research Products

    (3 results)

All 2012

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Presentation (2 results)

  • [Journal Article] Adventitious shoot regeneration in cotyledons from Japanese pear and related species2012

    • Author(s)
      Ikuko Nakajima, Akiko Ito, Shigeki Moriya, Toshihiro Saito, Takaya Moriguchi &Toshiya Yamamoto
    • Journal Title

      In Vitro Cellular & Developmental Biology-Plant

      Volume: 48 Pages: 396-402

    • DOI

      10.1007/s11627-012-9451-2

    • Peer Reviewed
  • [Presentation] ニホンナシ子葉を用いた再分化系および形質転換系の開発2012

    • Author(s)
      中島育子,佐藤義彦,伊東明子,今井剛,森谷茂樹,齋藤寿広,森口卓哉,山本俊哉
    • Organizer
      平成24年度果樹バイテク研究会
    • Place of Presentation
      弘前商工会議所会館
    • Year and Date
      20121001-20121002
  • [Presentation] ニホンナシ‘今村秋’の異なる発育段階の子葉を用いた形質転換2012

    • Author(s)
      中島育子,伊東明子,今井剛,齋藤寿広,森口卓哉,山本俊哉
    • Organizer
      園芸学会平成24年度秋季大会
    • Place of Presentation
      福井県立大学
    • Year and Date
      20120922-20120924

URL: 

Published: 2014-07-24  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi