2012 Fiscal Year Research-status Report
新手法によるAzospirillum属細菌の網羅的分離と分類
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23658080
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
谷 明生 岡山大学, 資源植物科学研究所, 助教 (00335621)
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Keywords | 国際情報交換 / トルコ / Azospirillum属細菌 / 窒素固定 / 根圏 |
Research Abstract |
本研究の目的は、Azospirillum属細菌を広く植物を含む自然界から分離し、新種菌を同定し新種提唱を行うこと、さらにその由来となる植物と分離される菌との特異性を調べ、植物への接種効果を確認することである。本属細菌は多くの植物の根圏に存在し、その高い窒素固定能や植物ホルモン合成能により植物の生育を促進する報告が多くある。しかし16SrRNA遺伝子の系統樹では別の属と入れ子になるなど、その分類体系は混乱しており、また植物種との相互作用特異性についてもよく分かっていない。そこで本研究では、申請者が近年確立した、MALDI型の質量分析器を用いて菌体総タンパク質のスペクトルを比較することにより種レベルで迅速に同定可能な方法を用いて、本属細菌を網羅的に分類する。 当該年度は別の研究である、科研費若手(A)の研究費を用いてスイス・チューリヒ工科大学へ海外研修を平成24年5月から平成25年1月まで行っていたことと、研究室に誰もいない状況となったため、本研究を1年間延期する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
当該年度は別の研究である、科研費若手(A)の研究費を用いてスイス・チューリヒ工科大学へ海外研修を平成24年5月から平成25年1月まで行っていたことと、研究室に誰もいない状況となったため、本研究を1年間延期する。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は得られた本属細菌のうち、基準株から系統的に遠いものから、生化学的性状やBIOLOG試験を行い、基準株と異なることを明らかにし、新種提唱を行う論文として発表する。また培養法の確立が出来たため、イネ科以外の植物からの分離も試みる。最終的には植物種との相互作用特異性を明らかにするため、イネ科以外の植物についても検討の余地がある。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
申請者が所属する研究所では平成25年度の大学院生の配属が見込めないため、微生物の培養、分離、質量分析、同定、植物接種試験等を研究補助員を雇って行う。そのためにほとんどの研究費を使用する。
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