2013 Fiscal Year Annual Research Report
フザリウム属菌を宿主としたセスキテルペンの代謝工学
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23658084
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
木村 真 名古屋大学, 生命農学研究科, 准教授 (20261167)
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Keywords | 二次代謝 / トリコテセン / セスキテルペン |
Research Abstract |
F. graminearumのトリコテセン遺伝子クラスターの制御機構を利用してアルテミシニン酸を生産させるため、まず初発のテルペンサイクラーゼ遺伝子の置換を試みた。コドン使用頻度に合わせて設計した amorpha-4,11-diene synthase (ADS) 合成遺伝子をクラスター中のTri5遺伝子へと置き換えるためのベクターの構築を試みたが、Tri5プロモーターとADS遺伝子を連結したクローンをもつ大腸菌は取得できず、形質転換用のベクターが作成できなかった。合成ADS 遺伝子の5’側とTri5プロモーターの3’側をつなぎ合わせる際の二次構造が問題になる可能性が考えられたので、一旦保留し、次に強力なTEFプロモーターとADS遺伝子を連結したコンストラクト(PTEF::ADS)を構築した。このベクターは問題なく作成できたため、F. graminearumゲノムのectopicな位置に導入して発現を調べ、現在RT-PCRで強い増幅産物が確認できたところである。一方、トリコテセン遺伝子クラスターのコア領域のTri6-Tri5間に1回相同組換えによってベクターを挿入させて遺伝子間距離を伸ばしたところ、トリコテセン生産性が上がることが示された。さらにTri6のコード領域とプロモーターの間にTEFプロモーターを挿入するとF. graminearumによるトリコテセン生産菌の生産量は著しく増加することが明らかとなった。現在、この株を親株にTri5を破壊し、PTEF::ADSを挿入することで、amorpha-4,11-dieneの高生産を試みている。
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Research Products
(1 results)