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2011 Fiscal Year Research-status Report

ループデザインによる耐熱性好冷酵素の創出

Research Project

Project/Area Number 23658095
Research InstitutionFukui Prefectural University

Principal Investigator

日び 隆雄  福井県立大学, 生物資源学部, 教授 (00285181)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 伊藤 貴文  福井県立大学, 生物資源学部, 講師 (10402827)
西矢 芳昭  摂南大学, 理工学部, 教授 (70612307)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2014-03-31
Keywords好冷性酵素 / 省エネルギー / 食品 / 洗剤 / 枯草菌 / X線結晶構造解析 / 酵素分析 / バイオセンサ
Research Abstract

本年度は、モデル酵素であるBacillus sp.細菌由来ウリカーゼ(bUOD)の好冷化変異体W279L+P287Gの構造解析と枯草菌由来の耐熱性酵素の調製について検討したので、その結果を以下に示す。1)Bacillus sp.細菌由来ウリカーゼ(bUOD)W279L+P287G変異体のX線結晶構造解析その好冷性発現の分子機構を調べるため、そのX線結晶構造解析に取り組んだ。bUOD変異体W279L+P287G の阻害剤複合体の結晶化を20℃で行い、それぞれ2.6 Å分解能でX線回折強度データを収集、分子置換法によりいずれもR因子19%で結晶構造を決定した。野性型酵素の結晶構造と比較して、ペプチド主鎖全体の二乗平均偏差は0.48 Åとよく一致したが、変異体のインターフェースループII (His277-Pro300)中の8残基で電子密度が消失していた。インターフェースループIIおよびその近傍の構造変化の詳細を調べるため、ゆらぎの大きなC末端部分8残基を欠損させたW279L+P287G+ΔC8欠損変異体を作製し結晶化条件を最適化した結果、15℃で良好な結晶を得て、2.1 Å分解能で結晶構造を決定した。インターフェースループIIに連なり、活性中心形成に関わるβストランドの構造変化が関与することが示唆された。現在、構造変改に関わるアミノ酸残基について部位特異的変異体の作製と機能解析を行っている。2)枯草菌由来耐熱性酵素の調製枯草菌由来の7種類の酵素について大腸菌発現系の構築を検討し、diaphorase、lipase、α-amylase等で発現を確認した。α-amylaseとdiaphoraseについては精製酵素を調製し、特に前者については結晶化し、2.3 Å分解能で結晶構造を決定した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

達成できた点として、1)予定していた好冷性変異体ウリカーゼの結晶化に成功し、X線結晶構造解析ができたこと2)野性型と変異体間で有意な変化は認められなかったが、蛍光測定による分析も実施したこと3)サブクローニングした枯草菌由来の7種類の酵素は大腸菌発現系において発現が確認でき、特に、α-amylaseについては結晶構造解析も達成できたことが挙げられ、概ね当初の予定通りと評価できると判断した。

Strategy for Future Research Activity

計画は概ね順調に進行していることから、このまま計画を続行する。平成24年度は1)好冷性変異体ウリカーゼのX線結晶構造解析法を用いてより高精度の構造を明らかにし、部位特的変異体の機能解析と組み合わせて温度依存性変化の分子機構を明らかにすること2)枯草菌由来酵素のフレキシブルループヒンジ残基を推定法について検討し、変異標的を決定すること3)枯草菌由来の酵素について順次結晶構造解析と変異体酵素作製を行い、好冷性変異体のスクリーニングを行うことを実施して行く予定である。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度備品の購入予定はなく、物品費は消耗品として変異体酵素の作製・精製や機能解析ならびに結晶構造解析に必要な試薬器具等の購入に充てる。旅費は、放射光利用実験の実施や学会成果発表に用い、論文作成にかかる費用はその他に計上した。昨年度備品で購入した低温恒温機の価格が予定より下がったこと等から未使用となった42,416円については、本年度は物品費として使用する。

  • Research Products

    (2 results)

All 2012

All Presentation (2 results)

  • [Presentation] 耐熱性を有する好冷性変異体Bacillusウリカーゼの構造機能解析2012

    • Author(s)
      小川智明 他、5名
    • Organizer
      日本農芸化学会 2012年大会
    • Place of Presentation
      京都女子大学 (京都市)
    • Year and Date
      2012年3月24日
  • [Presentation] 部位特異的変異により作製した超耐熱型好冷性ウリカーゼ2012

    • Author(s)
      小川智明 他、6名
    • Organizer
      北陸合同バイオシンポジウム
    • Place of Presentation
      宇奈月国際会館セレネ (富山県)
    • Year and Date
      2012年11月11日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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