2012 Fiscal Year Research-status Report
光エネルギーを用いたニトロゲナーゼによる水素ガス生産
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23658097
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Research Institution | Nihon University Junior College |
Principal Investigator |
志澤 泰彦 日本大学短期大学部, 生物資源学科, 講師 (30413131)
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Keywords | ニトロゲナーゼ / 水素ガス / 光エネルギー |
Research Abstract |
Streptomyces thermoautotrophicusの大量培養系を以下の条件で確立した.10LファーメンターにCO2/H2/airをそれぞれ150mL/min,150mL/min,500mL/minで送気し,60℃で培養することとした.培養した菌体からニトロゲナーゼを直接精製する工程と並行して,この微生物のニトロゲナーゼ系の主たるタンパク質クローニングを進めた.これによって,菌体の大量培養からの酵素精製から,大腸菌菌体内に誘導発現させた組換えタンパク質として恒常的にニトロゲナーゼ系のタンパク質を取得することが可能となる.現在までのところ,主たるタンパク質である,St2タンパク質,St1タンパク質(3量体)のサブユニットSdnL,SdnM,SdnSの合計4種類のうち,St2,SdnMおよびSdnSについてそれぞれ遺伝子のクローニングが終了した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度の実験の遅れが、今年度の進捗にそのまま影響を与えている.今年度は,培養法が確立された.しかしながら,ニトロゲナーゼの精製に必要な微生物試料の供給量が予定の量に達していないため、精製作業に遅延が生じている状況である.予備的な実験において,細胞抽出液のDEAEカラムクロマトグラフィーによる分画溶液中に,dithionite 還元メチルビオロゲン(MV)の作用によって,水素ガス発生の活性を検出した段階であり,精製されたニトロゲナーゼ画分での,水素ガス発生の確認には至っていない. 上記とは別に,ニトロゲナーゼの遺伝子クローニングを行い,大腸菌組換えタンパク質として発現させる系についは,ほぼ予定通り進行している.
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Strategy for Future Research Activity |
Streptomyces thermoautotrophicusのニトロゲナーゼのSt1タンパク質は,3種類のサブユニットからなる.そのうちの一つである水素産生の活性中心をもつと考えられているSdnLタンパク質のsdnL遺伝子のクローニングを進め,大腸菌菌体内での発現系を構築する.これによって,ニトロゲナーゼ系の4種類のタンパク質を全て組換えタンパク質として調製することが可能となる.これらを用いて水素産生活性をもたせるべく再構成を行う.同時に,本研究の最終目的である酸化チタン等の光触媒を用いたニトロゲナーゼ還元系の構築を目指す.
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
遺伝子クローニングまたはタンパク質精製,水素産生アッセイの実験試薬経費として使用する予定である. 研究成果を発表するため,宮崎で行われる18th International Congress on Nitrogen Fixationへの参加費,交通費,宿泊費用として使用する予定である。 また,国際誌への論文投稿の経費にも使用する予定である.
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Research Products
(1 results)