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2011 Fiscal Year Research-status Report

林内をビデオ撮影しながら歩行することで毎木調査を可能にするシステムの構築

Research Project

Project/Area Number 23658129
Research InstitutionShimane University

Principal Investigator

米 康充  島根大学, 生物資源科学部, 准教授 (30467716)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 小熊 宏之  独立行政法人国立環境研究所, 環境計測研究センター, 主任研究員 (10342734)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords森林計測 / 写真測量 / Augmented Reality / Match Move
Research Abstract

本研究では、カメラトラッキングの技術として、リアルタイム処理を特徴とするPTAMの利用を計画した。研究にあたっては、プロトタイプシステムを作成する前に、まず、PCとWebカメラを用いた簡易的なシステムを構築しPTAMの動作実験を行った。その結果、本研究で想定しているHD画像では十分な処理速度を得ることが困難であることや、森林の様な複雑な対象物の特徴点をリアルタイムで取得することは困難であると判断し、オフラインでの処理を検討することにした。オフラインでのカメラトラッキング技術として、Augmented RealityやComputer Graphics分野で研究されているMatch Move技術が利用できると判断し、ハノーファ大学で開発されたVoodoo Camera Trackerを用いて実験を行った。 コンパクトデジタルカメラを用いてHD画質の動画を移動しながら撮影することで、森林内でのカメラトラッキングの実験を行った。その結果、カメラトラッキングについて、直線的な動きの検出は可能であるが、ヨー回転を含む動きでは検出を失敗する場合があることが判明した。 次に、カメラトラッキングに成功した複数画像からステレオペアを作成することで胸高直径の計測を行った。本研究手法では対象物に近寄って計測できるため従来の高解像度画像を用いる方法よりも高精度に計測が可能であり、本研究の優位性が明らかとなった。 以上の結果から、カメラトラッキング能力の向上を行うことができれば、本研究手法を用いることで高精度な森林計測が可能となると考えられた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

本研究では当初、リアルタイムでカメラ位置を検出して計測者に情報を提示することで、林内の記録漏れを無くすことを想定していた。そのため、リアルタイム処理の可能性を検討して実験を行った。しかし、HD画像では処理速度が遅く、実用性や実験に支障をきたすこと、森林ではテクスチャが細かいことや明瞭な物体が少なく特徴点抽出が困難であることから、実験が難航し計画が遅れることとなった。その後も、リアルタイム処理の可能性について引き続き検討を行ったが、森林においてはリアルタイム処理は困難であり、オフライン処理へ研究の方向性を切り替える必要性があると判断を行った時期が遅くなったことも計画遅れの原因である。

Strategy for Future Research Activity

カメラトラッキングにおいて、ヨー回転を含む動きの検出が失敗する原因として、画像上の特徴点がカメラに近接する物体と遠隔の物体の双方に均等に配分されないことがあった。森林においては明瞭な特徴点が少ないため、より多くの特徴点を検出するためのパラメータ設定、事前の画像処理方法、時間軸フィルタ処理方法、その他のMatch Move技術の利用の試行を行う。 以上の試行結果にしたがい、プロトタイプシステムを設計する。カメラ部については、インターレース撮影であるとフレーム間のズレがノイズになることがわかったため、プログレッシブ動画撮影の可能なカメラを使用する構成とする。 プロトタイプシステム使用時における、カメラ位置の決定精度、複数点群合成時の精度の評価、および効果的な撮影方法の考察を行う。次に、傾斜地にて計測を行い、米,2006がレーザスキャナ計測システムで開発した傾斜地補正方法を用いて、傾斜補正精度の検証を行う。また、歩行撮影時の記録漏れを防ぐ手順の検討を行い、手順の妥当性について検証を行う。最後に、人工林および天然林において計測を行い、林分タイプ別の計測精度、必要人工の確認、実利用への可能性についての考察を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

本年度は、プロトタイプシステムを作成する前の簡易的なシステムの実験において課題が生じたため、試行を重ねた。その結果、プロトタイプシステムの構築は行わなかったため、研究費に残額が生じた。 次年度は、Match Move技術利用の試行のために、計画にはなかった複数のMachmoveソフトウエアの導入を行う。また、本年度に作成できなかったプロトタイプシステムの構築のために、プログレッシブビデオ撮影可能なカメラおよび計算用PCの導入を行う。 傾斜地、林分タイプ別の実験を行うために、調査旅費の支出を行う。また、実験データ処理のために、研究補助の謝金の支出を行う。 本研究成果の一部を発表するため、日本森林学会への参加旅費・参加費の支出を行う。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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