2012 Fiscal Year Research-status Report
潮汐リズム環境におけるマングローブ樹木の概日リズム制御
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23658132
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Research Institution | University of the Ryukyus |
Principal Investigator |
渡辺 信 琉球大学, 熱帯生物圏研究センター, 准教授 (10396608)
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Keywords | マングローブ / 森林生態 / 保護 / 保全 |
Research Abstract |
沖縄県八重山諸島の西表島にある琉球大学熱帯生物圏研究センター西表研究施設のマングローブ実験林において、オヒルギ稚樹が生育するマングローブ林 に調査プロットを設置し、概日時計関連遺伝子群の発現に影響を及ぼすことが予想される調査プロットの光や潮位変動等の環境因子のモニタリングデータを収集した。 一方で、前年度得られなかった標的遺伝子の単離をディジェネレートプライマー及び5'& 3'RACE-PCR法で行ったが、十分なシーケンス情報が得られなかったため、大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所の次世代シーケンサーによるRNA-Seqを行った。まずリファレンス配列を作成するためにオヒルギの異なる器官、湛水条件及び試料採取タイミングを組み合わせて18のライブラリーを作成した。次に潮汐リズムの存在を確認するために、室内で発芽させたオヒルギ実生を自然界の潮汐リズムと湛水タイミングをシンクロするようにプログラミングした水耕栽培装置で1ヶ月間栽培した後、4時間おきに水上もしくは水没した状態の材料の葉を採取した。試料の採取 は24時間で6回継続し、その後湛水処理を解除した状態で4時間おきに6回試料採取を行った。夜間の試料採取作業は概日リズムに影響を与えない緑色の光源下で行った。RNA-SeqシーケンスにはIllumina, HiSeq2000を用い、リファレンスシーケンスはpair-endで行い、現在リファレンス作成作業を継続中である。また、潮汐リズム実験のシーケンスはsingle-endで行う予定で、シーケンス後は先に作成したリファレンスを元にトランスクリプトーム解析を進め、重要と思われる遺伝子の発現に関しては更にリアルタイムPCRによる詳細な解析を実施する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本事業の重要な研究項目の一つとして、大学共同利用機関法人自然科学研究機構基礎生物学研究所の次世代シーケンサーを利用したマングローブ樹木のシーケンス解析を2回行うことを計画した。しかし、基礎生物学研究所の他の共同利用研究によるシーケンス予約が平成25年1月から3月に集中し、本事業の2回目のシーケンス作業が年度内に完了出来なかった。
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Strategy for Future Research Activity |
平成25年度は2回目のシーケンスを平成25年度初頭に実施し、1回目のシーケンス結果をリファレンスとし、概日時計関連遺伝子群を中心としたトランスクリプトーム解析を進める。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
未使用額は当初の予定通り、本事業2回目のシーケンスに要する消耗試薬類と次世代シーケンサー運用費に充てる。これら費用の計算は全て基礎生物学研究所が定める共同利用研究規定に従う。
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