2011 Fiscal Year Research-status Report
リグノセルロース超分子構造形成におけるリグニン生合成の寄与
Project/Area Number |
23658144
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
梅澤 俊明 京都大学, 生存圏研究所, 教授 (80151926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
服部 武文 徳島大学, その他の研究科, 准教授 (60212148)
鈴木 史朗 京都大学, 生存圏研究所, 助教 (70437268)
坂本 正弘 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 講師 (40303870)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2014-03-31
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Keywords | リグニン / 超分子構造 / 代謝工学 / 生合成 / 遺伝子組換え体 |
Research Abstract |
木質バイオリファイナリー・バイオ燃料生産技術基盤確立の本質的なボトルネックは、リグノセルロース超分子構造が未だ十分には解明されていないことに帰結される。本研究は、既に申請者らが独自に作出した、リグニン生合成関連の一連の遺伝子それぞれの発現を個々に制御した組換えイネを用い、各種化学分析、遺伝子発現解析、組織観察をもとに、各遺伝子がリグノセルロース超分子構造形成に果たす役割を解析することを目的としている。本年度は、10種の遺伝子についての分析を行った。すなわち、組換え体から茎(イナワラ)を分離し、一部は凍結・粉砕後、発現遺伝子解析に供した。残りの試料は乾燥後、粉砕・溶媒抽出処理を行い、リグニンおよび糖化残渣の分析などによるリグノセルロース超分子構造の解析に供した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
当初計画が順調に進行していることに加え、当初予定されていなかったフェルラ酸二量体の分析系の確立を進めたことによる。
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Strategy for Future Research Activity |
前年度に引き続き、リグニン合成関連遺伝子の発現を制御した組換えイネの種子を順次組換え温室で栽培し、各組換え体を大量に調製する。得られた組換え体から茎(イナワラ)を分離し、一部は凍結・粉砕後、発現遺伝子(メッセンジャーRNA)抽出試料とする。残りの試料は乾燥後、粉砕・溶媒抽出処理を行い、化学分析用試料とする。 化学分析については、酵素糖化反応表面分析、糖化残渣の分析、リグニン分析、細胞壁結合型フェルラ酸分析等をおこない、遺伝子発現解析については、標的遺伝子の発現を定量的RT-PCR法により解析する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
当初の予定通り、実験推進に必要な消耗品の購入、成果発表などのための旅費、および実験補助のための人員に対する謝金に使用する。
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Research Products
(5 results)