2012 Fiscal Year Annual Research Report
人工遺伝子を用いた魚類細胞内寄生性細菌に対するワクチンの開発
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23658157
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Research Institution | Tokyo University of Marine Science and Technology |
Principal Investigator |
廣野 育生 東京海洋大学, 海洋科学技術研究科, 教授 (00270926)
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Keywords | 細菌性類結節症 / P. damselae piscicida / DNAワクチン / コドン |
Research Abstract |
細菌性類結節症は細胞内寄生菌であるPhotobacterium damselae subsp. piscicida(Pdp)を原因菌とする感染症である。これまでに、Pdpの感染防御抗原遺伝子を探索し、3種類の感染防御抗原遺伝子ppa1、ppa2およびppars1を同定した。今年度は、これらの感染防御遺伝子を用いたDNAワクチン(wild-ppa1、wild-ppa2およびwild-ppars1)を作製し、類結節症に対するワクチン試験を行った。 まず、3種類の感染防御抗原遺伝子を用いたDNAワクチンをヒラメに接種し、接種後30日目のPdpに対する凝集抗体価を測定した。ワクチン接種後の凝集抗体価は、wild-ppa1接種区で最も高い抗体価を示したが、DNAワクチン接種区は対照区に対していずれも有意な感染防御能を示した。 次いで、Pdpに対して高い凝集抗体価および有意な死亡抑制を示したppa1のコドンを、ヒラメのコドン使用頻度に従い改変し、人工遺伝子として合成した。次いで、これを用いたDNAワクチン(opt-ppa1)試験を行った。攻撃後の累積死亡率は、opt-ppa1接種区において最も低い死亡率であった。攻撃後における炎症性サイトカインのmRNA蓄積量の定量では、いずれの遺伝子も発現上昇が確認された。特に、IL-1βについて攻撃後24時間後のopt-ppa1接種区で有意な発現上昇が確認された。これにより、wild-ppa1はPdp感染に対し有意に死亡抑制することができ、コドン最適化により抗体産生能や炎症性サイトカインの産生が高まることが示された。
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Research Products
(4 results)