2013 Fiscal Year Annual Research Report
現代の農業経営体に求められる経営倫理・社会的責任とその説明可能性及び評価方法
Project/Area Number |
23658183
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
小田 滋晃 京都大学, (連合)農学研究科(研究院), 教授 (70169308)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
四方 康行 県立広島大学, 生命環境学部, 教授 (20178859)
古塚 秀夫 鳥取大学, 農学部, 教授 (50132824)
北田 紀久雄 東京農業大学, 国際食料情報学部, 准教授 (20120131)
香川 文庸 龍谷大学, 経営学部, 教授 (10291238)
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Keywords | 農業会計 / 社会的責任 / 説明責任 / CSR / 監査システム |
Research Abstract |
本研究の目的は、経営倫理や社会的責任の遂行を含む経営体パフォーマンスの枠組み構築と、集落・地域住民・社会一般に対して、それらを開示・説明・評価する方法について、理論的・実践的に明らかにすることにある。 この研究成果は、農業会計学領域を拡張するだけでなく、農業経営体による地域資源の持続可能性への貢献度や、農業の担い手支援策の有効性の評価指標開発にも応用でき、新たな研究領域として今後認識されるべきである。 最終年度となる本年度は、まず各分担者の問題意識を再確認し、調査・研究・成果報告の方向性を調整した。その際、最新の研究情報に基づき、分担者間で調査先に関する情報を交換した上で、調査対象となる企業の会計・倫理や農業経営体の社会的責任について、聞き取りや統計情報収集を含む最終調査・補足調査を実施した。 具体的な調査内容は、以下の通りである。農業を巡る環境会計・CSR会計の動向調査を企業の報告書に基づいて行い、事例研究として、東京都大田区、神奈川県藤沢市、東京都千代田区等において聞き取り調査および資料収集を行った。 その結果、以下のことが見出された。農業経営体のガバナンスにおいて、ステークホルダーに対する説明責任が経営戦略の策定に次ぐ重要な柱となっている。この説明責任領域に対し、一般会計学における「トリプルボトムライン」を意識し、従来型の農業会計領域で取り扱う経済的パフォーマンスに関する説明責任の遂行とともに、環境パフォーマンス・社会的パフォーマンスに対する説明責任も農業会計学領域の拡張として要求される。
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Research Products
(3 results)