2011 Fiscal Year Research-status Report
リンパ球の皮膚離脱関連分子に着目した上皮向性リンパ腫に対する革新的治療概念の構築
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23658261
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
前田 貞俊 岐阜大学, 応用生物科学部, 教授 (50377694)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 早苗 岐阜大学, 応用生物科学部, 助教 (20588917)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 癌 / トランスレーショナルリサーチ / 獣医学 / 遺伝子 / 内科 |
Research Abstract |
(1)上皮向性皮膚型リンパ腫由来リンパ球の株化上皮向性皮膚型リンパ腫およびセザリー症候群に罹患したイヌから皮膚病変部および末梢血を採取し、腫瘍化リンパ球を分離した。これらの分離した腫瘍化リンパを重症複合免疫不全マウス (SCID マウス)の皮下に移植したが、腫瘍組織の形成は認められなかった。(2)上皮向性皮膚型リンパ腫病変部における遺伝子転写解析上皮向性皮膚型リンパ腫の皮膚病変部よりトータルRNAを抽出し、腫瘍細胞の離脱および遊走に関わる遺伝子の転写解析を行った。その結果、病変部においてはリンパ球の皮膚へのホーミングに関与する遺伝子の転写量が有意に増加していることが明らかとなった。さらにサイトカインプロファイルに関しても検討したところ、Tc1型サイトカインの転写量が増加していたことから、イヌの上皮向性皮膚型リンパ腫はヒトの原発性皮膚進行性表皮向性CD8陽性細胞傷害性T細胞リンパ腫に類似していることが明らかとなった。(3)上皮向性皮膚型リンパ腫の末梢血における遺伝子転写解析上皮向性皮膚型リンパ腫の末梢血よりトータルRNAを抽出し、T細胞の皮膚への遊走およびサイトカインプロファイルに関わる遺伝子の転写解析を行った。その結果、T細胞の皮膚への遊走に関わる遺伝子転写量が有意に低下していることが明らかとなった。さらに、細胞傷害性に関与する遺伝子の転写量も低下していたことから、イヌの上皮向性皮膚型リンパ腫の末梢血においては、細胞傷害性T細胞数が末梢組織への遊走によって減少している可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
皮膚病変部における遺伝子転写解析によって、腫瘍化リンパ球の遊走および離脱に関与する候補遺伝子は決定したが、腫瘍化リンパ球の株化には成功しておらず、転移抑制に関わる動物実験が実施できていないため。
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Strategy for Future Research Activity |
腫瘍化リンパ球の株化が急務であるため、異種細胞の生着率がSCIDマウスを上回るNOGマウスを用いて株化を試みる予定である。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
細胞培養に用いるプラスチック・ガラス器具の購入費として20万円、遺伝子解析時に必要となる試薬の購入費として70万円、実験動物の購入費および飼育費として40万円の合計130万円を使用する予定である。
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Research Products
(2 results)