2012 Fiscal Year Annual Research Report
嫌気性押出し流れ電気培養集積系を用いたモノクロロ芳香族化合物の脱塩素菌の単離
Project/Area Number |
23658272
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
片山 新太 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 教授 (60185808)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 大典 名古屋大学, エコトピア科学研究所, 助教 (10591076)
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Keywords | 電気培養集積系 / 固体電子メディエータ / モノクロロフェノール / ポリクロロフェノール / 脱塩素 / 炭素源 / 分解促進 / 微生物集積 |
Research Abstract |
嫌気的脱塩素反応は、残留性・毒性の低減化の点で、芳香族塩素化合物の浄化に必須の反応である。これまで各種の多塩素芳香族化合物の嫌気的脱塩素菌は単離されてきたが、モノクロロ芳香族化合物の嫌気的脱塩素菌の単離例は非常に少なく、多様と考えられる嫌気的モノクロロ芳香族化合物脱塩素菌の実態は不明のまま残された課題となってきた。本研究は、新規な電気培養集積系を用いて、本研究チームが既に得ている嫌気性モノクロロフェノール脱塩素菌群を集積培養し当該菌を直接単離することを目的とした。昨年度はポリクロロフェノール脱塩素微生物群を対象に固体電子メディエータを用いた培養系により分解促進および集積に成功したが、一方モノクロロフェノール脱塩素は促進されなかった。種々の条件を比較したところ、モノクロロフェノールを脱塩素する条件では、しばしば脱塩素に必要な電子を、その後のフェノール分解によって供給する培養系が形成されるためであることが明らかとなってきた。そこで、嫌気性フェノール分解菌を単離して、その脱塩素活性を調べるアプローチと、モノクロロフェノールを唯一の炭素源とする集積のアプローチによって単離を試みた。その結果、フェノール分解菌が4-クロロフェノールを分解することが明らかとなった。また、モノクロロフェノール集積系では、3-クロロフェノール脱塩素菌を特定するところまで集積することに成功した。
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Research Products
(12 results)