2013 Fiscal Year Annual Research Report
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23658280
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Research Institution | Miyakonojo National College of Technology |
Principal Investigator |
高橋 利幸 都城工業高等専門学校, 物質工学科, 准教授 (50453535)
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Keywords | バイオマス / 細胞機能 / 生物・生体工学 / 二酸化炭素排出削減 / 細胞・組織 / 生体機能利用 |
Research Abstract |
本研究では、バイオ燃料の新規バイオマスとして、原生動物ミドリゾウリムシ内に共生する共生藻を用いてバイオ燃料製造システムを構築する。共生藻は、体外に光合成産物である糖を分泌することが知られ(Ziesenisz et al., Planta, 1981; 保科ら,原生動物学会誌,2006)、その生理的特徴をバイオ燃料の原料に利用する利点を本システムの特徴とした。本研究助成では、宿主外で人工培養した共生藻が in vitro システムの中で糖を分泌する条件を明らかにし、その分泌特性を解析した。当該藻類は、糖を分泌しやすい環境条件があり、昨年度までの研究で、これまでの培養条件では、長期的に糖分泌条件を維持することが難しいことが分かった。そこで、今回、糖分泌条件の再検討と改良を試みた。その結果、当該藻類が糖を分泌しやすい環境条件を比較的長期間維持する培養条件を確立した。 その他として、当該藻類の状態を把握し、管理する技術の構築は、現在のシステムにおける当該藻類の糖分泌活性および今後の遺伝子改変による糖分泌活性の増強を簡易モニタリング技術としても重要である。今回、フローサイトメーターを用いて共生藻の状態を把握する技術開発を行い、共生藻の葉緑体由来のクロロフィル蛍光に基づいた簡易検査技術を開発した(内容の一部は、関連する専門誌に論文投稿し、査読中)。これにより、時間を要する顕微鏡観察に基づいたモニタリング技術から、より客観的な共生藻の状態把握技術を適用可能になった。
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