2012 Fiscal Year Annual Research Report
機能性脂質ナノチューブへの分子サイズの大きい難水溶性薬物の封入法の確立
Project/Area Number |
23659017
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山本 恵司 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (50110341)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森部 久仁一 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (50266350)
東 顕二郎 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (40451760)
リムウィクラン ワリー 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (50595907)
|
Keywords | 有機ナノチューブ / 難水溶性薬物 / 経口製剤 |
Research Abstract |
本研究では、脂質有機ナノチューブ(LNT)に難水溶性薬物を封入した新規経口投与製剤システムの確立を目的としている。当該年度は各種機能性LNTへの難水溶性薬物封入を検討し、薬物の放出速度コントロールや刺激応答性放出を可能とする機能性LNT製剤の設計を試みた。チューブ空間への薬物の封入状態を比較する目的で、CD-polypseudorotaxane 同士で形成される空間への薬物を封入し、その状態を検討した。チューブの内側・外側両方ともグルコース残基を有するLNTを用いて検討した結果、薬物封入は認められるものの、チューブ径が揃っていないために封入メカニズムの解明までは至らなかった。また、窒素吸着による比表面積の検討を行ったが、得られた値が予想された比表面積と比較して一桁以上低かった。現状でそれ以上の物性の評価は困難であった。チューブの内側にカルボキシル基、外側にグルコース残基を有する昨年度検討したLNTに対して、チューブの内側にアミノ基をもつLNTを用いて検討した結果、イブプロフェンを用いることで薬物封入性に違いが観察され、内外の構造の違いを反映していると推察された。薬物の溶出性はイブプロフェン単独と比較して大きな違いが認められなかった。
|