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2012 Fiscal Year Annual Research Report

新しいカドミウム毒性防御機構としてのMVBソーティングシステム

Research Project

Project/Area Number 23659062
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

永沼 章  東北大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (80155952)

Keywordsカドミウム / MVBソーティングシステム / 酵母 / 毒性軽減機構 / 液胞
Research Abstract

MVBソーティングシステムは、エンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれた膜蛋白質(受容体やトランスポーター)などを“液胞(リソソーム)に運んで分解するか細胞膜に戻して再利用するか”を選別する重要な細胞内機構の一つであり、酵母からヒトまで広く保存されている。昨年度の本研究によって、このMVBソーティングシステムに関わる13種の酵母蛋白質のどれでも1つを欠損させることによっても、酵母がカドミウムに対して高い感受性を示すようになることをはじめて明らかにした。また、MVBソーティングシステムはエンドサイトーシスによって細胞内に取り込まれた膜蛋白質ではなく、細胞内蛋白質を基質としてカドミウム毒性に対して防御的に機能していることも判明している。そこで本年度は、細胞内蛋白質の輸送経路とカドミウム毒性について検討した。その結果、小胞体からゴルジ体を介してエンドソーム上への蛋白質輸送経路およびその後の液胞への輸送に関わるどの因子を欠損させても、酵母がカドミウムに対して高感受性を示すことが明らかとなった。二重欠損酵母を用いた遺伝工学的検討によって、MVBソーティングシステムがゴルジ体からエンドソームへの蛋白輸送経路およびエンドソームから液胞への蛋白輸送とそれぞれ同一機構(経路)でカドミウム毒性の軽減に関わっていることも判明した。また、液胞中に存在する蛋白質分解酵素群をそれぞれ欠損させても酵母がカドミウム高感受性を示すようになり、さらに、これら蛋白質分解酵素群がゴルジ体からエンドソームへの蛋白輸送経路とも同一機構(経路)でカドミウム毒性の軽減に関わることが示された。この結果から、MVBソーティングシステムは小胞体から輸送された蛋白質を選別し、液胞で分解させることによってカドミウム毒性に対して防御的に機能していると考えられる。

URL: 

Published: 2014-07-24  

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