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2011 Fiscal Year Research-status Report

フラビン蛍光差分イメージングの機能的神経回路網解析への応用

Research Project

Project/Area Number 23659091
Research InstitutionNiigata University

Principal Investigator

目黒 玲子  新潟大学, 医歯学系, 准教授 (30251804)

Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywords機能的神経回路 / 二次視覚野
Research Abstract

1 連携研究者とともに、深麻酔下のマウスでフラビン蛍光差分イメージングをおこない、視覚刺激のスピード変化に反応する大脳皮質二次視覚野(一次視覚野の周辺に存在する)を描出した。同時に脳表面の血管分布も撮影し、イメージングで描出された二次視覚野と重ね合わせ、実際の脳における二次視覚野の位置を確認した。以上の観察は経頭蓋的におこなわれるため、その二次視覚野の位置は頭蓋骨上にマークすることができた。マウスは脳定位固定装置上に頭部を固定されているので、そのマークの平面座標を決定することができた。2 マーク付近の頭蓋骨を開けて脳表面を露出し、1で決定した座標へガラス電極を刺入し、トレーサーを微量注入した。マウス頭蓋皮膚を縫合し感染防止措置を講じ、1週間の生存期間ののち還流固定し、脳を取り出し、トレーサー注入部位およびトレーサーが運ばれた領域の確認をおこなった。トレーサー注入が限局的で、かつトレーサーが運ばれた領域が鮮明に観察できる条件を検討した。(1)ハミルトンシリンジの針先に先端口径30~40 μmのガラス電極を取り付け、実験者の手動によりトレーサー(10%ビオチン化デキストラン)0.3~0.4 μlの圧注入をおこなった例で、鮮明なトレーサー標識領域が観察された。注入部位はやや大きめであった。(2)より限局的に注入するため、ピコスプライザー(ガス圧注入器)を用い、先端口径20 μm前後のガラス電極による注入を試みた。3 これまでの実験結果から(主に2(1)の手法による)、スピード変化に反応する大脳皮質へ投射する特異的な領域が明らかとなった。すなわち、これまで知られていた一次視覚野の他、視床後外側核の亜核が新たに同定された。この亜核が視覚のスピード情報処理に関わるという報告はこれまでなかったことである。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

概ね達成できているが、当該年度は研究予算交付決定に時間がかかったこと、外国製であるピコスプライザーの納入およびセッティングに時間がかかったことなどから、上記2(2)の実験が予定より遅れてしまった。

Strategy for Future Research Activity

当該年度おこなう予定であった上記2(2)の実験が、機器納入の遅れ、また、その機器の実際の使用方法のマニュアルが無かったためにセッティングを含め、試行錯誤でおこなわなければならなかった故、思うように進まなかった。この機器は、数々の論文でその実績は証明されているものの、国内で有している研究室はまだ少ない。加えて、震災等により交付額が減額されるおそれがあり、消耗品を買い控え、所属研究室の所有品で実験を進めたため、最終的に未使用額が生じた。 今後は、まず、上記2(2)の実験を進める。必要に応じ、実際にピコスプライザーで研究をおこなっている研究室へ行き、研究打ち合わせをおこなう。そして、トレーサーを確実に限局注入できる条件が確定されたら、視覚刺激の条件をさまざまに変え、新たにイメージングで描出された特異的刺激に反応する大脳皮質の領域について、その神経回路を明らかにしていく。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

物品費(動物、トレーサーなどの薬品、ガラス電極などのガラス器具)に440,000円旅費(実際にピコスプライザーで研究成果を報告している研究室への研究打ち合わせ旅費、および学会発表)に150,000円その他(研究成果投稿費)に50,000円の使用予定である。

URL: 

Published: 2013-07-10  

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