2013 Fiscal Year Annual Research Report
ミトコンドリア新生の促進因子のスクリーニングと細胞機能亢進の解析
Project/Area Number |
23659122
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
小渕 浩嗣 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 講師 (10304297)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤田 洋史 岡山大学, 医歯(薬)学総合研究科, 助教 (20423288)
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Keywords | ミトコンドリア / 機能性分子 / 活性酸素 / 転写因子 |
Research Abstract |
ミトコンドリアは、細胞の代謝活性の鍵となる監視機関であるだけでなく、増殖、分化、アポトーシスなど多彩な細胞活動に関与するオルガネラである。従って、ミトコンドリアの数の減少およびその機能の低下は、糖尿病や動脈硬化症などの生活習慣病、パーキンソン病などの神経変性疾患、老化に伴い筋肉の量や機能が失われる加齢性筋肉減弱症(Sarcopenia)など、様々な疾患の発症と増悪に関連している。また、ミトコンドリアのエネルギー代謝機能(脂肪酸酸化、酸化的リン酸化)を亢進させることで生活習慣病をはじめとした様々なミトコンドリア関連疾患の予防および改善に有効であると考えられている。ミトコンドリアの新生(増加)には、持続的な運動などの環境因子が重要であることは以前より知られるが、詳細なメカニズムは未解決な点が多い。この研究では運動などの環境因子に替わるミトコンドリア増加因子として、どのような化合物が効果的であるかを明らかにするとともに、ミトコンドリアの新たな機能を明らかにすることで、様々な疾患に有効な薬剤の開発を最終的な目的としている。 H25年度は、ミトコンドリアの新生や機能亢進に寄与する低分子の機能性化合物を見いだす目的で、マウス筋芽細胞C2C12細胞を筋管細胞に分化誘導し、その分化した細胞に種々の低分子化合物を処理して、ミトコンドリア新生および機能亢進効果を解析した。その中で有力と思われる化合物については、各パラメーターに関して様々な解析法を行いてその有益性について精査した。
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