2011 Fiscal Year Research-status Report
光ファイバーを介した蛍光測光による脳深部遺伝子発現のリアルタイムモニタリング
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23659125
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
飯島 典生 日本医科大学, 医学部, 准教授 (00285248)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2013-03-31
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Keywords | 遺伝子発現 / リアルタイム / GFP / 光ファイバー / レーザー / 無麻酔 / 非拘束 |
Research Abstract |
In vivo, real time での神経細胞の活動計測は脳科学に大きな発展をもたらす技術である。我々はGFP-transgenic ratを用いてIn vivo, real timeでの遺伝子発現の定量計測を目指している。神経内分泌の中枢である視床下部では、神経細胞をカメラに露出させることが不可能であるため、光ファイバーによる情報取得を必要とする。この測定技術を開発し、非拘束下・無麻酔のラットから行動・生理状態と相関した領域の遺伝子発現を解析するシステムの確立を目的とする。測定システムとして、以下の3機材・部品に分けて開発を行った。(1)光ファイバー、薬液注入用のチューブ、電極を一つの注射針にまとめた複合プローブを製作した。(2)光ファイバーを介したGFP励起用の青色レーザーを発するレーザー発生器、同じ光ファイバーを介してGFP蛍光を検出する受講部をダイクロイックミラーをはさんで組み上げた。(1)(2)により、脳定位装置上のGFP Tgラットにおいて、GFP発現細胞を検出することが可能となった。無麻酔・非拘束のGFP Tgラットから光ファイバーを介してデータを取得するためには、ラットの自発運動による光ファイバーの捻じれを解消いなければ、光ファイバーを破損してしまう。そこで光ファイバーの捻じれを検出して、床を回転させることで捻じれを解消する特殊ケージを開発した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
複合プローブを介したレーザーによって、脳内のGFP細胞を検出する過程で、急速にGFP蛍光が減弱してしまう。これを回避するためにレーザー発生器に間歇発光させるためのインターバルシャッターの付加が必要となった。GFP Tgラットの頭蓋骨に複合プローブを固定しても、無麻酔、非拘束にすればラットの首振りによって、振り回され破損が起こる。固定方法の工夫が必要となった。以上の事故の回避のための工作のため、まだ無麻酔、非拘束でのデーターが取得できていない。
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Strategy for Future Research Activity |
無麻酔、非拘束での測定を可能とした上で、(1)AVP: eGFPラットを用いて、食塩水付加、拘束ストレス等におけるAVPの産生をこのシステムを用いてリアルタイムで検出を目指す。(2)GnRH: eGFPラットを用いて、排卵周期におめるGnRHの産生変化を検出する。
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Expenditure Plans for the Next FY Research Funding |
破損した複合プローブの補充および改良費 20万円レーザー発生器へのインターバルシャッターの取り付け費用 25万円
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