2013 Fiscal Year Annual Research Report
Creマウスを用いた新たなin vivo分子機能解析法の確立
Project/Area Number |
23659151
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
長岡 仁 岐阜大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20270647)
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Keywords | 遺伝子 / 発現制御 / リンパ球 |
Research Abstract |
本研究は、Cre 依存的に遺伝子や RNAi を発現誘導できるウィルスベクターを開発し、Cre トランス ジェニック(Tg)マウスに導入する事で、in vivoでの分子機能解析を格段に迅速化し、Bリンパ球の分化の解析に応用する事を目標とした。その為、レトロウィルスベクターにGFP及びRFPを2種類のloxPサイトを組み合わせ逆向きに配置し、更にRFPの下流にmiR用の配列を挿入できるカセットを配置したベクター(pFB-loxp-GFP-miR-RFP)を作製した。 平行して、in vivoでのBリンパ球解析系に用いるcreマウスの解析・開発を行った。Bリンパ球特異的な抗体遺伝子の改変に必須のAicda遺伝子のコード領域にcreを導入した190kbのゲノム DNA Tgマウスを用いて、末梢でAIDを発現するTリンパ球集団を初めて同定し解析した。その結果、そのTリンパ球集団はIL-10とIFN-γを産生し、加齢とともに増加する特殊なTリンパ球集団であり、免疫制御・老化に係ると考えられた。更に、creをより特異的且つ高率に発現するAicda Tgマウスを得るため、Aidca遺伝子の制御活性を認める領域に変異を導入した複数のTgを作製し、サイレンサー部位を欠失させる事でノックアウトによりCreレポーター発現効率が特異性を保ったままin vivoで顕著に上昇する事を示した。 今後の展望としてBリンパ球に対するウィルスベクターの低発現・低感染効率を克服しin vivo解析系の開発に繋げる必要が有るが、この1-2年の間に、CRISPR等によるゲノム改変の劇的な効率化が急激に進んで居り、それを踏まえてin vivo分子機能解析の迅速化に最適な系に改良する余地が有る。
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Research Products
(3 results)
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[Journal Article] Mitotic catastrophe and cell death induced by depletion of centrosomal proteins2013
Author(s)
Kimura, M, Yoshioka, T, Saio, M, Banno,Y, Nagaoka, H, Okano, Y
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Journal Title
Cell Death Dis
Volume: 4
Pages: e603
DOI
Peer Reviewed
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