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2011 Fiscal Year Research-status Report

次世代プロテオミクスを使った、ユビキチン化によるDNA修復制御機構の生化学的解析

Research Project

Project/Area Number 23659152
Research InstitutionKyoto University

Principal Investigator

武田 俊一  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60188191)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 笹沼 博之  京都大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (00531691)
Project Period (FY) 2011-04-28 – 2013-03-31
Keywordsプロテオノミクス / 質量分析 / SILAC / DNA修復 / ユビキチン
Research Abstract

本研究の目的は、ユビキトームを解析する為の質量分析の実験系を確立し、ユビキチン化によるDNA修復制御機構を解明することである。この目的を達成する為に、チューリッヒ大学 Functional Genomics Centerと共同し、我々が系統的に作製してきたユビキチン化酵素の遺伝子破壊ニワトリDT40細胞のユビキトームを、SILAC (Stable Isotope Labeling using Amino acids in Cell culture)と呼ばれる次世代プロテオミクス手法を使って解析する。この手法のメリットは、2種類の試料(例、放射線照射した細胞としていない細胞、野生型細胞とユビキチン化酵素破壊細胞)の間の数千種類にわたるタンパク分子の量比を網羅的かつ高感度に解析できることにある。平成24年度までの以下の実験を行った:(1)安定アイソープでラベルされたアミノ酸を含む培地を自作した;(2)その培地で細胞を培養し、そこからタンパク抽出液を得た;(3)抽出液からユビキチン化タンパクを精製した;(4)精製タンパクをチューリッヒ大学に送り、質量分析してもらった;(5)野生型細胞とUBC13ユビキチン化酵素欠損細胞とのあいだのユビキトームを比較した;(6)チューリッヒ大学から質量分析ソフトをもらい、それをニワトリデータベースも照合できるように改変した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

当初の予定通り2種類の細胞(野生型細胞とUBC13ユビキチン化酵素欠損細胞)のあいだのユビキトームを比較できた。ただ当初期待したほどの感度は達成できなかった。その理由は、(i) ユビキチン化タンパクの精製度が十分高くなかったこと、(ii) ユビキチンが結合したポリペプチドは質量分析において必ずしもその質量どおりの挙動をしないこと、の2点の理由による。

Strategy for Future Research Activity

平成23-24年度に以下に説明する3つの進展があった:(1)平成24年4月、共同研究者の廣田准教授が首都大学東京・教授に栄転し、そこで同僚の磯辺教授の質量分析機(OBトラップの付いたもの)を使えることになった。(2)エジンバラ大学(Professor Bill Earnshaw)がSILAC解析手法を我々が解析している細胞(DT40)に試し、その実験条件(クロマチンタンパクの精製と質量分析データのニワトリゲノムデータとの比較)をDT40用に最適化していることが解った。そこでエジンバラ大学を平成24年3月に訪問した。(3)ロスリン研究所(エジンバラ大学)がニワトリゲノムを新しくディープシークエンスしたものを近い将来ネットで公開する予定である。以上の進展をふまえて、以下の実験を実施する:(1)磯辺研とも共同研究する。そして (i) 前回の解析結果(Zurichで取ったデータ)のraw data (波形)を見てもらう、(ii) 磯辺研の質量分析機でSILAC用のタンパク試料を解析する、(iii) エジンバラ大学が至適化した実験条件を使って実験する。(2)Professor Bill Earnshawと共同して、野生型細胞とUBC13ユビキチン化酵素欠損細胞の間のユビキトームの比較を行う。

Expenditure Plans for the Next FY Research Funding

質量分析の成否は、質量分析機器にかける試料(精製タンパク)の質にかかっている。質の高さは、質量分析のデータから評価できる。平成24年度はユビキトーム解析に適した精製方法を確立する。精製方法を確立するのに最もコストがかかるステップは、細胞培養である。SILAC用の培地(自作)は1リッターあたり30万円であり、1回の実験で培地1リッター相当の細胞が必要である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2011

All Presentation (1 results)

  • [Presentation] Complex functional relationship of the UBC13 E2 ubiquitin conjugating enzyme, and the RAD18 and RNF8 E3 ubiquitin ligases.2011

    • Author(s)
      Takeda S, Kobayashi S
    • Organizer
      FASEB Summer Research Conferences, Genetic Recombination & Genome Rearrangements
    • Place of Presentation
      Steamboat Springs(アメリカ)
    • Year and Date
      2011年7月24日-29日

URL: 

Published: 2013-07-10  

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