2012 Fiscal Year Annual Research Report
ナノ磁性微粒子と新規FLAG抗体を用いた新規GPCR結合因子の同定
Project/Area Number |
23659157
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
横溝 岳彦 順天堂大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (60302840)
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Keywords | GPCR / 免疫沈降 / 結合タンパク質 |
Research Abstract |
申請者が確立した高親和性抗FLAG単クローン抗体2H8と、ナノ磁性微粒子ダイナビーズを用いた高効率・高純度の免疫沈降法を確立した。 1) FLAG付加受容体(BLT1, S1P1, CysLT1発現細胞をあらかじめ2H8抗体と反応させた後、細胞を洗浄することで余剰の抗体を除き、バックグラウンドを減少させた。抗体濃度についても検討を行い、0.1~1 microgram/mlの抗体が至適であることを確認した。 2) 洗浄に用いるバッファーの塩濃度を検討し、150 mMのNaClが至適であることを確認した。 以上の条件を元に、ヒトロイコトリエンB4第一受容体(BLT1)、ヒトロイコトリエンD3第一受容体(CysLT1)、スフィンゴシン1リン酸受容体(S1P1)を安定発現するHEK293細胞、L1/2細胞から受容体を免疫沈降した。免疫沈降後、SDS-PAGEで分離し、銀染色でタンパク質を染色した。免疫沈降によってBLT1, S1P1受容体のタンパク質バンドの検出に成功した。さらにあらかじめリガンドで受容体発現細胞を刺激した際には、リン酸化によると思われる有意な受容体のバンドの移動度の変化を確認した。受容体以外に観察されたタンパク質をゲルから回収し、トリプシン処理後、質量分析計にて分析し、BLT1, S1P1に結合する可能性のある複数のタンパク質を同定した。今後は、同定したタンパク質を過剰発現させるための発現ベクターを構築し、受容体と共発現させ、共沈降を確認する予定である。
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