2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659182
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
倉橋 浩樹 藤田保健衛生大学, 総合医科学研究所, 教授 (30243215)
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Keywords | 習慣流産 / アネキシンA5 / グアニン4重鎖 / プロモーター / 多型 / 円旋光二色性 |
Research Abstract |
習慣流産は多因子疾患であるが、胎盤における過凝固も要因のひとつである。私たちは以前の研究で、胎盤性抗凝固因子であるアネキシンA5遺伝子のプロモーター領域にある遺伝子多型が習慣流産と関連し、女性が少数アリルを持つと流産のリスクが増加することを示した。このプロモーター領域の多型の位置にはグアニン4重鎖形成のコンセンサス配列がある。近年、プロモーター領域のグアニン4重鎖構造の転写調節作用が注目されている。本研究では、プロモーター領域の多型がこのコンセンサスを変化させ、グアニン4重鎖の形成しやすさに影響し、その結果、少数アリルからのアネキシンA5の発現量が低下することが胎盤における過凝固をひきおこし、流産のリスクが増加するという仮説を証明する。昨年度は、胎盤でのアネキシンA5の発現量をqRT-PCRにて検討したところ、少数アリルからの発現量がすくないことを、胎盤でのqRT-PCRで示し、ルシフェラーゼシステムを用いて、少数アリルのプロモーター活性が低いことを示した。また、円旋光二色性(CD)によりグアニン4重鎖形成能を検討したところ、多数アリルは生理的条件でグアニン4重鎖を形成し、少数アリルは多数アリルよりもグアニン4重鎖形成能が低下していた。本年度は、ルシフェラーゼシステムで、グアニン4重鎖形成を阻害するような変異を導入すると、少数アリルと同程度にルシフェラーゼ活性が低下した。グアニン4重鎖結合剤TMPyP4を加えるとルシフェラーゼ活性が低下し、絨毛細胞株でアネキシンA5の発現量が低下した。以上より、少数アリルはグアニン4重鎖形成能が低下することでプロモーター活性が低下し、アネキシンA5の発現量が低下し、胎盤内で過凝固になり、その結果、流産を起こしやすい状態になっていることが示唆された。
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[Journal Article] Global gene expression profiling in PPAR-γ agonist-treated kidneys in an orthologous rat model of human autosomal recessive polycystic kidney disease2012
Author(s)
Yoshihara D, Kugita M, Yamaguchi T, Aukema HM, Kurahashi H, Morita M, Hiki Y,Calvet JP, Wallace DP, Toyohara T, Abe T,Nagao S.
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Journal Title
PPAR Research
Pages: 695898
DOI
Peer Reviewed
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[Presentation] Pathogenic exon-trapping by SVA retrotransposon and rescue in Faukuyama muscular dystrophy2012
Author(s)
Taniguchi M, Kobayashi K, Kanagawa M, Yu CC, Oda T, Kuga A, Kurahashi H, Akmen HO, DiMauro S, Yokota T, Takeda S, Toda T
Organizer
ASHG 2012, annual meeting
Place of Presentation
San Francisco, USA
Year and Date
20121106-20121110
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