2011 Fiscal Year Annual Research Report
新規肥満症関連E3-ユビキチンリガーゼWWP1の機能解析
Project/Area Number |
23659207
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
樋上 賀一 東京理科大学, 薬学部, 教授 (90253640)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
沖田 直之 東京理科大学, 薬学部, 助教 (60453841)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | p53 / WWP1 / ユビキチンリガーゼ / 脂肪細胞 / 肥満症 |
Research Abstract |
[目的] がん抑制遺伝子p53が脂肪細胞や脂肪組織の機能に密接に関連すること、またp53タンパク質は核内だけでなく細胞質にも局在し、様々な機能を果たしていること、このp53の転写活性や安定性、細胞内局在は、種々のE3-ユビキチンリガーゼにより制御されていることが明らかとなってきた。我々は、全18種のp53に対するE3-ユビキチンリガーゼの中から、HFD(高脂肪食負荷)に特異的で、脂肪組織選択的、且つ、p53により誘導されるE3-ユビキチンリガーゼとして、WW domain containing E3 ubiquitin protein ligase 1 (WWP1)遺伝子を同定した。そこで、本研究提案では、脂肪細胞分化およびマウスHFD状態下でのWWP1の機能について解析した。 [結果] 1)マウスWWP1に対するウサギポリクローナル抗体を作製し、Western blotに応用可能な抗体を得た。 2)この抗体を用いたタンパク質発現およびreal-time RT-PCR法を用いたmRNAレベルの解析においても、HFDマウス脂肪組織の脂肪細胞フラクションおよびマクロファージを含む非脂肪細胞フラクションともに、HFDによる肥満によりWWP1の発現は増加していた。 3)レトロウィルスベクターを用いたWWP1のノックダウンにより3T3-L1細胞の分化は促進されたが、脂肪滴の蓄積は抑制傾向にあった。 [考察] 以上、in vitroおよびin vivoの解析結果を考え併せると、WWP1は肥満病態においてその進行を促進する方向に機能している可能性が示唆された。
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