2012 Fiscal Year Annual Research Report
ターゲット・エッジ指向型スクリーニングに基づくサルモネラ病原性分子機構の解明
Project/Area Number |
23659218
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
山本 友子 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 教授 (60110342)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高屋 明子 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (80334217)
佐藤 慶治 千葉大学, 薬学研究科(研究院), 助教 (00554586)
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Keywords | エフェクター / バイオインフォマティクス / サルモネラ |
Research Abstract |
エフェクター機能解析支援の新たな技術として、エフェクターが宿主因子を模倣するという特性に着目して、宿主因子(ターゲット)や相互作用(エッジ)の側からアプローチする全く新しいエフェクター機能解析技術を確立した。本解析システムは2つの異なるサブシステムにより構成されており、以下で説明する。 *3次元構造の模倣性探索によるハイジャック部位の推定 本手法は、3次元構造の類似性に基づくエフェクター真核生物プロテオーム間構造比較解析により、1次元アミノ酸配列同士の比較では検出されないレベルであっても、エフェクターが持つ宿主因子の模倣性を検出することが可能な解析手法である。例として、SptPRPTP(GAP)間の類似性をプロテオームの中から検出することが可能であった。構造予測技術の導入により、エフェクター側の3次元立体構造が未知であっても模倣性の同定を可能とした。また、ファルマコフォアモデルによるプロファイル化技術も導入し、全体構造自体は完全には一致しないが電荷プロファイルや結合インターフェイスが保存されるという局所的な模倣性を検出できる。 *機能モチーフの進化パターン解析による機能推定 エフェクターの比較進化解析を行ったところ、エフェクターの進化速度はハウスキーピング遺伝子と比べかなり速いが、機能ドメインや相互作用表面の構造は高度に保存されている傾向にあった。例えば、SopBやSptPのオルソログ間比較において多くのアミノ酸置換が起こっていたが、Phosphatase機能モチーフ上でのアミノ酸置換は全く起こっていなかった。機能モチーフとそれ以外のサイトの間での進化速度の有意差を検証することで、推定された機能モチーフの信頼性を評価できる。また、本手法はエフェクター宿主因子間相互作用複合体予測の精度向上に有効であることも示した。
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Research Products
(14 results)