2012 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
23659239
|
Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
徳久 剛史 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20134364)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
有馬 雅史 千葉大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (00202763)
|
Keywords | 体細胞超突然変異 / Bリンパ球 / 胚中心 / サイトカイン / クラススイッチ |
Research Abstract |
高親和性IgGメモリーB細胞は、胚中心内でActivation induced cytidine deaminase (AID)を強発現して抗体遺伝子V領域において体細胞超突然変異(Somatic Hypermutation: SHM)を導入しかつIgGへクラススイッチした胚中心B細胞の中から、高親和性IgG抗体を発現する細胞が選択されて分化する。本研究は、RNA修飾酵素である ADAR1による胚中心B細胞での抗体遺伝子V領域におけるA/T塩基へのSHM導入機序をADAR1遺伝子改変(トランスジェニック:Lckd-ADAR1-Tgや欠損:ADAR1-KO)マウスを用いて明らかにする。平成24年度は、成熟B細胞でコンディショナルにADAR1を欠損した(ADAR1-cKO)マウス脾臓由来の成熟B細胞を抗IgM抗体と抗CD40抗体と様々な濃度のIL-4で刺激して経時的にIgG1陽性B細胞の分化をFACSで解析し、IgG1陽性B細胞をFACSで分取した後、抗体遺伝子のスイッチ領域やc-Myc遺伝子のDNA突然変異の頻度とA/T変異の頻度を正常IgG1陽性B細胞における頻度と比較解析した。その結果、クラススイッチの頻度は正常であったが、抗体遺伝子のスイッチ領域やc-Myc遺伝子のDNA突然変異の頻度は著しく低下していた。また、ADAR1-cKOマウスを抗原NP-CGとアジュバント(Alum)で免疫して、脾臓由来のIgG1陽性の胚中心B細胞の抗体遺伝子V領域(VH186.2)の遺伝子解析を行いSHMの頻度とA/T変異の頻度を正常マウスからの胚中心B細胞における頻度と比較解析したところ、SHMの頻度は著しく低下していた。これらの結果から、ADAR1は胚中心B細胞においてAIDと協調する形でSHMの導入に機能していることを明らかにした。
|
Research Products
(5 results)