2013 Fiscal Year Annual Research Report
医学部・看護学部学生の職業意識と専門性に関する探索的研究
Project/Area Number |
23659269
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
菰田 孝行 東京医科大学, 医学部, 助教 (80532704)
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Keywords | 職業意識 / 専門性 / 医療職志望者 |
Research Abstract |
1.引き続き、医療職志望者の職業意識や専門性に関する論文、各種調査結果などについて、国内外のデータベースやインターネットなどを通じて、関連資料や論文などを収集し、医療職者に特化した職業意識や専門性に関する知見を蓄積した。近く、3年分の蓄積をレビュー論文としてまとめ、公表予定である。 2.本年度は、医療職志望者の職業意識と専門性の構造を明らかにするため、質問紙調査を実施した。質問紙は、前年度のパイロット調査で使用した用紙を、そのまま使用し、まず、医学部生448名を対象に調査を実施した。因子分析の結果、職業意識として、「やりがい」「自己成長」「人間関係」「安定性」「社会からの評価」の5因子構造を確認した。同様に、専門性については、「自律的思考」「連携主義」「利他主義」「権威志向」「発展志向」の5因子が確認できた。各因子におけるα係数の値もまずまずであり、因子の妥当性が確認できた。 3.同様に、看護学部学生372人についても質問紙調査を実施した。医学部調査の解析方法にならって因子分析を実施たところ、職業意識の5因子構造、専門性の5因子構造を確認した。そこで、医学部と看護学部学生を合算し、医療職志望者の職業意識、専門性の構造を確認したところ、同様の結果が得られた。医療職者の職業意識や専門性を示す尺度としての因子の信頼性を示す結果であると考えられる。 4.現時点での本研究の成果は、医療職者の「職業意識」と「専門性」の尺度を作成するに留まっている。医療職者として代表的な医師と看護師を志望する学生のデータが得られているので、今後パス解析などを実行して、医療職志望者の「職業意識」ならびに「専門性」の関係性を明らかにする研究を継続していきたい。 5.研究計画書に記載したシミュレーショントレーニングに関する研究は、実施することができなかった。今後、研究を継続していきたい。
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