2012 Fiscal Year Annual Research Report
消化器癌におけるMesothelinおよびCA125発現の検討
Project/Area Number |
23659289
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
嶋村 剛 北海道大学, 大学病院, 准教授 (00333617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤堂 省 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任教授 (60136463)
神山 俊哉 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (80322816)
尾崎 倫孝 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (80256510)
蒲池 浩文 北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 特任助教 (60374237)
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Keywords | Mesothelin / リンパ管浸潤 |
Research Abstract |
【目的】ERC/Mesothelinは種々の癌で発現が認められているが、本研究では胃癌110例、大腸癌91例及び肝外胆管癌61例の臨床検体を用いて、ERC/Mesothelin発現と病理学的因子、患者予後との相関を解析し、さらにリンパ管侵襲の機序をin vitroにて解明した。 【方法】免疫染色にてERC/Mesothelinの発現レベル・局在(膜発現)と、臨床病理学的因子・予後との相関を検討した。さらにERC/Mesothelin強制発現大腸癌細胞を用いてリンパ管侵襲の機序を解明した。 【結果】ERC/Mesothelin膜発現は胃癌及び肝外胆管癌において種々の病理学的因子と相関し、予後不良因子(胃癌; p<0.001, 肝外胆管癌;P=0.017)であり、大腸癌においてはリンパ管浸潤(P=0.009)と相関を認め、リンパ節転移陽性38症例において予後不良因子であった(P=0.033)。また膜発現型ERC/Mesothelinを強制発現させた大腸癌細胞株WiDrは、リンパ管内皮浸潤実験にて有意な浸潤能の亢進が認められた。 【考察】ERC/Mesothelin膜発現は、臨床病理学的悪性度、特にリンパ管侵襲及び患者予後と相関し、消化器癌領域の診断・治療への応用が期待される新たなバイオマーカーとなることが示された。(Br J Cancer. 2012, Int J Oncol. 2012, J Gastroenterol. 2013)
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Research Products
(7 results)