2012 Fiscal Year Annual Research Report
全ゲノムシーケンスを軸とした循環腫瘍細胞、原発巣・転移巣の特性解明と検査への応用
Project/Area Number |
23659295
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
前川 真人 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20190291)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
渡邊 良久 浜松医科大学, 医学部, 助教 (00362187)
瀬藤 光利 浜松医科大学, 医学部, 教授 (20302664)
中村 利夫 浜松医科大学, 医学部, 准教授 (40283353)
椙村 春彦 浜松医科大学, 医学部, 教授 (00196742)
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Keywords | 循環腫瘍細胞 / オミックス解析 / リピドミクス / 次世代シーケンサー |
Research Abstract |
患者の循環腫瘍細胞(CTC)の代わりに大腸癌細胞株の培養細胞をボランティアの健常人血液に混合した血液から腫瘍細胞を単離する実験では、磁気抗体分離法およびフローサイトメトリーを利用して捕捉し、スライドガラス上に回収するとともに、抗サイトケラチン抗体による免疫細胞染色によりがん細胞であることを同定する実験方法を確立したため、患者血液を試料としてそのオミックス解析を進める段階に入っているが、癌患者血中のCTCは微量であり、特に早期の大腸癌患者ではほとんどCTCをつかまえるのは困難であった。実際に、大腸癌だけではなく乳癌でも試してみたが、きれいにCTCだけを分離するのは困難であった。そこで、よりきれいに分離するための方策として、最初に比重遠心による分離を行うことを考えた。まず最初に赤血球、多核白血球を効率よく除く。現時点で完成された条件が確立されなかった。 並行して、原発巣である大腸癌の腫瘍マーカーをiTRAQ法で解析した。大腸癌10例の癌部と近傍の正常粘膜のiTRAQ法によるプロテオーム解析を行ったところ、癌部で1.5倍以上高発現しているタンパク質が77種類見出された。この中から、大腸癌の新規腫瘍マーカー候補としてLRPPRC (Leucine rich PPR motif containing protein)を選択し、Tissue-Microarray法を用いて大腸癌組織および正常組織216サンプルの免疫染色を行った。その結果、正常組織と比較して癌部で高値となる傾向が認められた。また、大腸癌の分化度によっても異なり、中分化型癌は低分化および高分化型癌と比較して染色が強かった。さらに、LRPPRC遺伝子の発現量をリアルタイムPCR法により解析したところ、8症例のうち3症例で、正常組織と比較して癌部でLRPPRC mRNA発現が明らかに高かった。
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[Journal Article] Hepatocellular adenoma associated with familial adenomatous polyposis coli.2012
Author(s)
Inaba K, Sakaguchi T, Kurachi K, Mori H, Tao, H, Nakamura T, Takehara Y, Baba S, Maekawa M, Sugimura H, Konno H
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Journal Title
World Journal of Hepatology
Volume: 4(11)
Pages: 322-326
DOI
Peer Reviewed
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