2011 Fiscal Year Annual Research Report
CDISC標準を活用した死体検案書等の施設別及び全国集計データベースの構築
Project/Area Number |
23659366
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
木内 貴弘 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (10260481)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 健一 東京大学, 医学系研究科, 教授 (40166947)
玉木 敬二 京都大学, 医学系研究科, 教授 (90217175)
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Project Period (FY) |
2011-04-28 – 2012-03-31
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Keywords | 死体検案書 / CDISC標準 / 匿名化 / 全国集計 / 個人情報保護 |
Research Abstract |
日本法医学会関係者の要望を踏まえて、各施設で稼働する死体検案書等のWindows版のCDISCクライアントソフトを開発させた。これによって、各施設で個人情報を含めた死体検案情報等を管理・活用しながら、個人情報を匿名化した死体検案情報等の全国集計を実施することが可能となった。この入力画面は、ユーザーが日常の法医解剖業務で作成している戸籍法に定められた死亡診断書(死体検案書)の標準様式に準拠した。これによりユーザーの本システムへの移行が円滑になり、本システムの利用率の向上が果たせる。また、死体検案書の印刷機能のみならず、個人名、死因等の個人及び一般情報を用いた検索機能を設けた。このため死体検案書発行という日常業務のみならず、各施設における年次統計や多数事例の統計解析を容易に行えるようになり、各施設の死因究明の精度向上に寄与できるシステムとなった。同じインターフェイス上で、各施設のデータを下記方法で作成した全国集計用匿名化データベースシステムに容易にCDISC標準を用いてデータ送信できるようにした。これにより各施設のデータ登録が容易になり、登録率の上昇が見込まれる。この情報をWebベースでユビキタスに利活用できるようにしたので、日本法医学会を中心としたわが国の異状死体の法医学的分析が効率よく行えるようになり、本システムを利用すれば日本全体の死因究明の精度向上を図ることができる。CDISC標準は、海外も含めて治験専用と認識されていることが多いが、本研究では幅広い医学研究のデータ収集に活用可能であることを示した。臨床系では、病院情報システムとの接続方法の問題のため、実運用には相当な労力・費用がかかるが、法医学分野では病院情報システムとの接続の必要がないため、全国レベルでの運用が非常に容易である。今後の実運用による法医学、予防医学への貢献が期待される。
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Research Products
(8 results)