2012 Fiscal Year Annual Research Report
TaqMan蛋白質定量法を用いた法医診断に有用な生化学的マーカーの定量法の確立
Project/Area Number |
23659373
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
神田 芳郎 久留米大学, 医学部, 教授 (90231307)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
副島 美貴子 久留米大学, 医学部, 講師 (80279140)
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Keywords | 法医診断 / タンパク定量 / 生化学的マーカー |
Research Abstract |
当該研究計画の目的は自施設で実施可能な生化学マーカー定量法の提案である。 法医学的に有用性が示唆されているマーカーのうち、C反応性タンパク(CRP)、トリプターゼ、ミオグロビンについての定量法を試みた。最終年度では、確立したELISA法を取り入れ実験系のセットアップを行ったうえで、トリプターゼとミオグロビンについて新たに複数の抗体を入手し、ELISAで定量性が良好であった抗体を定量用プローブとして用い利用可能かどうか検定した。その結果、特にターゲットが存在しない、所謂ネガティブコントール反応でも比較的短いサイクルでシグナルを検出することにより測定可能領域が狭い、あるいは再現性に乏しいという結果になった。また検出感度が十分なCRPについてさまざまな希釈法を検討したものの再現性の高い結果は得られなかった。 当該計画には、抗体を核酸でラベルするという特殊性から専用のキット類を用い、そのために反応系が全てブラックボックスであり、条件を変える等の工夫が不可能であること、検体量が少量で済むことが大きなメリットである反面、ステップが多く結果に誤差が増幅され反映されるのではないかと考えられる。 一方、研究計画の目的である、自施設で迅速に実施可能な生化学マーカー定量法として、様々な方法を検索した結果、CRP及びヘモグロビンA1Cについては固相免疫測定法を用いた簡易定量キットが入手可能であったため、このキットについて検討した。その結果、非常に簡便で数分で結果が得られ、サンプル量も従来の方法に比べ格段に少なく、死体血ではあるものの委託検査による結果とほぼ同等のデータが得られ、溶血の影響を受けにくく、安価な検査が実施可能であると考えられた。当初ツールとして考えていたTaqMan蛋白質定量法では目的を達成出来なかったものの、当該研究計画を通し、微量試料を用いた自施設で実施可能な方法の提案は可能となった。
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Research Products
(10 results)
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[Journal Article] Genetic variationof FUT2 in a Vietnamese population: identification of two novel Se enzyme-inactivating mutations.2012
Author(s)
Soejima M, Fujimoto R, Agusa T, Iwata H, Fujihara J, Takeshita H, Minh TB, Trang PT, Viet PH, Nakajima T, Yoshimoto J, Tanabe S, Koda Y.
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Journal Title
Transfusion
Volume: 52
Pages: 1268-1275
DOI
Peer Reviewed
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