2012 Fiscal Year Annual Research Report
サルコペニアモデル動物の開発と成因解明:慢性閉塞性肺疾患モデルマウスを用いた検討
Project/Area Number |
23659379
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
樂木 宏実 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (20252679)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大石 充 鹿児島大学, 医歯(薬)学総合研究科, 教授 (50335345)
杉本 研 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 講師 (20437403)
立花 功 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60324761)
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Keywords | サルコペニア / CD9/CD81 DKOマウス / 炎症性サイトカイン |
Research Abstract |
研究分担者の立花先生の教室から、昨年度に続き、高週齢のC57BL/6Jマウス(B6)とCD9/CD81ダブルノックアウトマウス(DKO)を供与頂いたが、問題点にも挙げているように、交配により得られるマウスの数が少ないため、予定していた匹数のマウスは得られなかった。しかし、前回供与分と今回供与分の骨格筋を併せて、予定していた分子生物学的検討を行った。骨格筋量は、昨年の検討と同様、ヒラメ筋(遅筋成分)においてDKOでB6より低値であり、長指伸筋(速筋成分)においては両群間で差を認めなかった。プールしたヒラメ筋、長指伸筋由来のRNAに対して、RT2 Profiler PCR Array(KIAGEN社)を使用して網羅的遺伝子解析を施行しており、現在その結果を解析中である。DKOは慢性閉塞性肺疾患(COPD)を呈する全身性慢性炎症モデルとして確立されているが、昨年の検討で得られたようにその炎症は骨格筋にも及んでいること、またCOPD自体による体重減少(B6 38.7±7.8g、DKO 18.8±2.6g)、運動耐用能低下に起因する廃用障害が存在することにより、それを基盤とした遅筋成分を主とした筋量の低下がみられていると考えられた。 研究計画にも示したとおり、DKOは不妊であるため交配により適当数の動物を準備するのに時間を要しており、結局この2年間では、計画通りに必要数のDKOを用意することができなかったのが、非常に残念であるが、引き続き予定匹数の獲得に尽力していきたい。
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